光地域広域水道事業計画


光広域水道計画は中止して歳出の削減を
   六月市議会・日本共産党ようら四浦順一郎議員の一般質問・その二
ムダ使いの典型

 光地域広域水道事業は、昭和五七年十月二五日に光市議会臨時会において企業団設立を可決し、同年一市四町による企業団が設立されました。県営中山川ダム建設の総事業費は百三十一億円で、負担内訳は治水関係が五五・一%で県負担、浄水関係が四四・九%約五十九億円で企業団負担であり光市は出資金として三億八千五百万円を負担しています。さらに毎年毎年企業団は起債償還(借金返済)、ダムの管理費や人件費等を支出しています(平成十二年度の企業団決算は左表の通り)。この企業団への光市の負担額は八千九百万円です。こうして

事業のストップを

 
そのうえ四年前に給水開始が十年間延期されましたが、延期ということは時期がくれば事業が再開されるということです。熊毛町筏場に取水場、浄水場を設けて、光市の場合この水を配水管によって清山水源地まで運ぶという事業計画が待っています。この新たな総事業費は百六十五億円ですが、出資金だけでも光市は十七億円も負担しなければなりません。光市の上水は島田川の伏流水で余っているのにこんな計画がすすめば水道料金が高騰します。

市民の大多数が反対
 
この事業についてわが党が実施した「市民アンケート」の結果は右表の通りで、強い批判が出ています。市の広報などでこの事業内容を殆ど知らせないために「内容を知らない」が四三・六%ですが、内容を知っている市民の中で「賛成」に対して「ムダ使い、反対」は七倍以上になっています。
 右の経過からこの事業は、いままでの延長線でなく事業中止を含め新しいプログラムをもつことが求められています。

市長答弁
  現在企業団において検討資料を作成しており、事業の方向性について協議をすすめます。

光広域水道事業団12年度出費

項   目 金額(万円)
企業債償還(借金偏先)   8600
企業債利息  15635
人件費   1900
ダム管理費、他   2146
  合計  28281

光広域水道事業をどう思う?
日本共産党の市民アンケートから
項  目  %
賛成  6.9
ムダ使い、反対 49.5
内容を知らない 43.6

光民報02年6月27日

安くておいしい水を、高くてまずい水にする
 光地域広域水道事業計画の中止を求めます

        
九月議会・日本共産党のようら四浦順一郎議員一般質問・その五
 「猫も杓子も」と言っては失礼だけれども、熱病にかかったごとく日本列島各地で「合併」「合併」の大合唱が聞こえており、光市も例外ではありません。その最大のメリットが合併特例債というアメ玉なんですが、これには毒が入っているし、強引な市町村合併をすすめる国のねらいには強烈なムチがあらわに見えます。「棚からボタモチ」を求めていたのでは腰の据わった町づくりはできません。苦しい財政をどうするか、その定石の一つは、足元の大きなムダ使いにメスを入れることではないでしょうか。今回の四浦議員一般質問の紹介は、ムダの塊、光地域広域水道問題です。

事業は誰の目にも破綻 延期ではなく中止を
  
光地域広域水道事業計画について六月議会では企業長でもある末岡市長から答弁をいただきました。今後の事業の方向性については検討資料を作成中とのことでしたが、その資料の骨格と中身についてお示しください。なお、六月議会以降企業団議会は開かれていますか。
  次に、この事業計画はすでに破綻していますから、延期ではなく中止することが求められます。国から補助金返還を求められないためにも公共事業再評価システムにのせなければならないと思います。そのプログラムを用意していますか。
市長答弁
  
国から企業団に対して、公共事業の再評価システム導入などの視点から、本計画と各構成団体の独自の水道計画との比較検討を行なうよう要請があり、その協議を行なうための準備を進めています。水価等の比較検討を行なう資料は、現在、企業団事務局で作成中です。

事業中止のプログラムを  第二、第三質問
 
 四浦議員が第二質問で事業中止のためのプログラムの骨格説明を求めましたが、まともな答弁がなかったため、事業中止のためクリアすべきこととして次の三点を提案しました。
  第一に、公共事業再評価委員会で「事業中止」にすること、こうすれば国への補助金返還の例はないのでは。 第二に、光市がよければあとは知らんというものではありません。水に困っている熊毛町や大和町の問題解決をはかることは企業団の重要なテーマです。希望に応じて光市の余っている水の分水(水の売買)という方法もあります。
  第三に、中山川ダム建設債償還については一市四町の分担割合の確認と、県に対して強力な財政支援要請すべきです。
  この課題は、行政・議会・市民の三者の呼吸があっているので、市長・執行部先頭に早急に解決しなければなりません。

1市2町の一日給水量(=配水量)(トン)

自治体 平均給水量 最大給水量 水利権
光市   32,730   40,010 50,000
大和町    2,000    2,300
熊毛町    2,600    3,500

光民報 02年10月24日


光地域広域水道計画
ムダな大型公共事業の中止を

   
03年九月光市議会・四浦順一郎議員の一般質問A
 
 前号でお報せしたように建替の緑町住宅の供給ガス問題では、行政が作為的にまったく不明朗な形で都市ガスに切替えの選定をしたことが浮きぼりになりました。議会がチェック機構の役割を果す大切さを痛感させられる事態でしたが、今号で紹介する日本共産党四浦議員の一般質問は、ムダな大型公共事業の代表格である光地域広域水道計画で、事業中止のプログラムを提起しました。

人口予測水増し無謀計画
 
 「光市に住んで良かった」と思えるものの一つに、水道があります。先人が残してくれた財産として、島田川の伏流水を私たちはおいしく、安くいただいています。ところが、光地域広域水道事業計画によって事態は一変しました。昭和五十七年の光市議会臨時会でこの広域水道企業団設立議案が可決され、平成六年に百三十一億円で中山川ダムがつくられました。人口予測を法外に水増しすることなどによるこの無謀な拡 張計画は、市民の批判を招き、二期工事と言うべき筏場に取水場、浄水場を設ける等の百五十億円の計画は三度延期になっています。

事業中止へ向かう
 昨年十一月に開かれた広域水道企業団議会の臨時会では、広域水道事業は独自整備と比べて、事業費が割高になるという比較表を示しました。そして今年二月の広域水道企業団の定例議会で末岡企業長は、事業中止へむけて「今年度、県公共事業再評価委員会にかけたい。そのために現在県と協議をすすめている」と述べました。私は昨年六月の初議会以来、三度連続してこの問題を一般質問でとりあげ「事業中止のプログラムを」求めてきたものとして、この新たな流れを歓迎します。

三つの条件整備を提案  
 
同時に、この広域水道事業は県主導ですすめてきただけに、事業中止の道は平坦な道ではないことを指摘しない訳にはいきません。そこで次の三つの条件整備的提案をしますので、市長の見解を示してください。
@「事業中止へ」住民世論を高めることが大切です。
A県との協議と合わせて、関係する国会議員や県議会議員との協議と意思疎通が欠かせません。
B企業団の構成団体である周南市熊毛地域では、水問題で大きな悩みをもち、いろいろな意見があります。光市からの分水の配慮ある提起など、ていねいな協議が必要だと思います。
  なお二月の企業団定例議会から半年余り経ちました。この間の進捗状況を報告してください。

光地域広域水道企業団への光市負担金の累計
      (昨年12月光市議会の市長答弁)

項   目 金 額
中山川ダム建設出資金 6億1000万円
事務費等 1億2400万円
起債償還負担金 1億7300万円
合計 9億0700万円

光民報 03年9月25日


ムダな大型公共事業である
 光地域広域水道計画の中止を

6月議会 四浦議員 一般質問

 日本共産党の四浦(ようら)順一郎議員は、一般質問に先立って「私は、議員の役割は@市民の要求、要望を市政に反映させ実現させる、A行政のチェック機構の役割を果す、と考えています。その意味で市長の提案に対して何でも賛成、何でも反対の態度をとりません。先の三月議会ではわが党は、五十一議案中、国保税の大幅値上げなど市民に痛みを押しつける二十三議案に反対し、行政による市民いじめを追及しています。それでは早速一般質問に入ります。」
事業中止の意思表示は評価できるが
二年前の初議会では事業中止という明確な答弁はいただけませんでしたが、昨年二月の光地域広域水道企業団の定例議会で末岡企業長は「今年度、県の再評価委員会にかけていきたい」旨言明し、事業中止へ踏み出す意思を表明しました。この事業計画がもちあがって以来、一貫してムダで不要な事業であると批判し、中山川ダムが建設された後にも事業中止を求めてきたわが党は、この末岡企業長の決断を歓迎します。ところがその後がいけません。その後二度の企業団定例議会が開かれましたが、十五年度中に再評価委員会にかけるどころか、その地ならしさえできない膠着状態が続いています。そこで次の三点についてお尋ねします。
周南市長と意見をどうすり合わせてきたか
@ もし平成二十五年度に、この事業が継続されると光市の負担総額はいくらになりますか。その場合、いま毎年約一億円の光市支出がおおよそいくらになりますか。
A 事業中止の道のりは険しいだけに、行政と議会、そしてなによりも市民と共通認識をもつことが求められます。市民への情報提供や説明についてどう検討を進めてきたか、あらためてお聞きします。
B 自己水源量に余裕のある光市から周南市熊毛地域への分水など今後の打開策について、周南市長とこの間どう意見をすり合わせてきたか、述べてください。

事業が継続されれば光市負担は二・八倍に

  上記の質問に対して、市長答弁は、この事業が継続された場合、光市の毎年の負担は、現在の一億円から二億八千万円になる。周南市熊毛地域は、新水源が必要であり、周南市の出方を待っている、と述べました。
  これに対して四浦議員は、第二、第三質問で「周南市の出方待ち」とはとんでもないこと、周南市が広域水道事業継続を選択した場合、事業中止の道は閉ざされます。したがって周南市が事業中止を選択し、新水源として光市からの分水を選択するよう条件整備するよう求めました。県の再評価委員会は難関だけに、拱手傍観でなく、ムダな大型事業中止のためにいま苦労が求められる、と迫りました。

光民報 2004・7・1


なんとひどいね131億円のムダ遣い

光地域広域水道事業の怪

光市の分担金35億円も水の泡に

過ちを繰りかえさないために

四浦議員の三月議会一般質問報告@

 光市の三月予算議会は、二月二十四日開会し、市川市長の施政方針演説が一時間三十分にわたって行われました。議員の一般質問は、二十二人中十四人が行ないました。

 四浦順一郎の一般質問は十番目で、二十七日の午後四時頃から持ち時間の三十五分をフルに活用して、大型公共事業をただし、臨時職員の抜本的待遇改善や二つの市立病院の改革を求めました。

この事業は前代未聞の大ムダ遣い

  「光地域広域水道事業の今後の工事に光市が参加しなくて済む道筋が明白になりつつある節目の時期を迎えています。ご同慶の至りですが、ただ喜んでばかりいられません。この前代未聞の大ムダ遣い事業を反省し、過ちを二度とくりかえさない意思を固めなければなりません。」と四浦議員はきりだしました。以下一問一答。

水は余っているのにダム建設百三十一億円

 事業の目的と内容は?

A 安定した水源の確保のため、昭和五十七年十二月に光地域広域

水道企業団を設立し、中山川ダムを建設。

Q ダム建設総額は、うち光市の負担は?

A 百三十一億円、うち光市分は三十五億円。

Q 光市の水利権は五万トンであり、企業団設立当時から今日まで上水が不足したことがあるか?

A 不足したことはない。

Q 今後の計画は?

A 広域化施設整備事業(筏場に取水場・浄水場を設備)は着手せず。熊毛地域の上水を必要とする周南市は独自に事業を推進する。

市民への説明責任は行政の使命です

Q この大ムダ遣い事業について市民への説明は?

A 市民への説明責任をはたすことが行政に与えられた使命。市民対話集会などの機会を活用してやりたい。


大ムダ遣いや不要不急の

大型公共事業止めて

市民のくらしと福祉・教育と医療の充実を

感じるままに

▼光市民にとって不幸な広域水道事業に関する一般質問の最後に四浦は、光市民の名誉のために、この事業に対する反対運動を紹介した。▼事業反対署名は一万三千名余が積み上げられ、座り込みもあった。光市議会の議決は賛成二十三、反対六名であった。▼当時の市長や賛成議員は「給水量が毎年増大し・・」「光市の将来の発展のため・・」などと述べている。▼これに対して反対議員は「はじめに事業推進ありき」「県がこの事業を強引に推進し、市町に圧力をかけ、引き込んだ」「(当時の)光市長が参院選地方区候補として自民党公認を得ており・・」という生々しい議論もあった。

四浦順一郎の市政報告 200935




日本共産党による市民アンケートにみる

光地域広域水道事業はムダ遣い

 総工費131億円の中山川ダムが15年前に造られたが、光市の水は余ってダムの水は一滴も使われていないが

こんなムダ遣いは2度とやるな=70
それなりの理由があったのでは=7
この事業は知らない=23

ご意見欄の一部

 行政の失敗を私たちに転化しないでほしい。       (島田50代女性)

 131億円も使われたことを知りませんでした。    (虹ヶ丘60代女性)

 せっかく島田川があるのに、計画自体不十分だったのでは。(浅江40代女性)

 今回、初めて知った。どんな手順で決まったのか知りたい。(小周防60代男性)

こんにちは 四浦順一郎です  2010318

税金のムダ遣いやめて!

131億円のムダ遣いの果てに

光地域広域水道事業が中止に

今後も様々なムダ遣いを精査し、くらし・福祉第一へ

  昭和57年、将来の水不足に備えるとして、光市、大和・熊毛・周東・玖珂町の1市4町(当時)が光地域広域水道事業をはじめました。そして、平成6年に周東町の島田川支流に中山川ダムが完成しましたが、このダムの水は今日まで16年間一滴の水も使われないどころか、光市の上水は余って毎日2万トンも海に捨てられています。このほどいろいろな努力があって、事実上事業の中止となりました。この昭和から平成にかけての巨大なムダ遣いについて経過をふりかえってみたいと思います。

「将来の水不足」捏造し、296億円の事業開始

  昭和57年、光市を中核とする1市4町は、県の圧力に屈して、光市などの人口が将来大幅に増えこの地域の水不足を捏造して、光地域広域水道企業団を設立しました。この計画に対して、全水道労組光支部を中心に座り込みや署名1万3千筆の反対運動が起こりました。この事業の賛否を問う光市議会では、当時の光市長が任期途中で参院地方区選挙に出馬するための県への手土産として、また県の腐敗土木行政による事業計画であることが公然と議論されています。光市議会の賛否は23対6で、反対は共産・社会・公明党でした。

中山川ダム建設に131億円の税金投入

  こうして周東町の島田川支流にこの事業の第一期工事というべき中山川ダムが建設されました。建設費は131億円で、光市民の税金は35億円も投入され、完成は平成6年でした。

15年間、ダムの水は一滴も使われていない

  この地域の人口は増えるどころか減り続け、中山川ダムの水は15年間一滴も使われていません。それどころか、光市の上水は、水利権5万トン/日のうち、毎日2万トンも余って海に捨てています。中山川ダムはゲートダムではなく、またダムの操作規則に欠陥もあって、治水としても役立っていません。

四浦議員が165億円の二期工事の中止求める

  この事業は、ダムの放流水を利用して熊毛筏場に取水場、浄水場を設け、1市4町に配水するという総工費165億円の二期工事が計画されていました。しかし、水需要の低迷から工事は延期となっていました。四浦は、平成14年の初議会から繰り返し延期や凍結でなく中止を求めてきました。この巨大なムダ遣い中止を光市議会でとりあげたのは共産党だけでしたが、ついに企業長である光市長は平成17年に事業中止を表明しました。

広域水道の事実上の中止が決まりました

  中山川ダム建設費に政府の補助金がついているために、事業中止の作業は複雑でしたが、担当者の粘り強い努力があって企業団は23年度末解散し、光市としてはこれ以上の出費はしないことになりました。しかし、無用の中山川ダムの建設費借金は、平成40年度まで払い続けることになり、水は日量3万トンしか使わないのに水利権は5万から6万5千トンに膨らみます。

光地域広域水道事業の概要

工事

既・未

総額

光市負担

中山川ダム

建設

131億円

35億円

取水・浄水場

配水管

中止

(165億円)

(76億円)










あれこれ

▼昭和571025日、光市議会は市長提案の光地域広域水道企業団の設置を原案通り可決した。こうして131億円、光市負担で35億円の巨額の税金がどぶに捨てられた。▼可決した議会の中山川ダム建設調査特別委員長の報告のなかに「新たな水源の確保について早目に対策を講じておかないと非常事態に対応することができない」とある。「近い将来も水需要の増大が見込まれないからダムは要らないという考え方は保守的な発想」と断じる賛成討論もあった。▼市政と議会がともに暴走した日であり、現在の警鐘としたい。

こんにちは 四浦順一郎です 2010527