定例会
2、ごみ問題について

@市民の財産となったごみの扱いについて
ここ数年、古紙の中国への輸出量が倍増し、一時期暴落して値もつかなかった古紙の値段が急騰していました。そのため全国各地で指定回収業者以外がごみステーションから古紙又はアルミ缶などのリサイクル品を無断で持ち去るケースが続発し、対応に苦慮した各自治体が条例や要綱を制定する動きが盛んに見られます。光市においても、3月議会で遅ればせながら、ごみの所有権を条例により宣言いたしました。
これによって、貴重な市民の財産が守られたわけですから、その効果がどのように活かされているのかお伺いいたします。
まずは1点目、荒らし放題荒らしてとってしまう業者対策はどのようになっているのでしょうか。2点目、条例によって守られた財産は、どのように還元しようとされているのでしょうか。以上2点についてお答え下さい。

答弁
このたび改正しました「光市廃棄物の減量、適正処理等に関する条例」では、一般廃棄物の排出者責任として、光市・市民・事業者それぞれの責務を明確にし、より一層の連携・協働のもと、総合的な取り組みを進め、廃棄物の発生抑制、資源化の促進及び適正な処理を行うことにより、生活環境の保全及び公衆衛生の向上、並びに環境への負荷の少ない循環型社会の形成を図ることを目的に、本年4月1日に施行したところでございます。
議員仰せのとおり、この条例の中では、所定の場所に出された新聞・雑誌・ダンボール等資源物の所有権も明確にいたしております。条例改正後、2ヶ月あまりでございますが、所定の場所からの回収量について、前年同時期と比較しますと、4月の回収量は約4倍の45tの増量、5月は約3倍の26tの増量となっております。条例改正後短期間でありますので、一概に条例改正による回収量の増量なのかは今後注視していく必要がありますが、この数値的な判断といたしましては、一定の成果があったものと考えております。また、資源物の先取り行為に関する通報も、条例改正前とは相当減少しておりますが、解決までには至っておらず、今後も先取り行為の防止に取り組んで参りたいと考えているところでございます。

2つ目、条例によって守られた財産の還元についてのお尋ねでございますが、
現在、収集した古紙等につきましては資源として再利用するため、ごみ処理施設での焼却処理は行わず、旧光市地域では、古紙等は市内の資源回収業者へ搬入をしており、また、旧大和町地域では、旧大和町内の社会福祉施設にて処理をしております。今後、これら古紙等の資源物については、有価物として有効に活用できるよう、先進自治体の状況を調査しながら取り組んで参りたいと考えております。




A数値目標を出して効果的な分別を
 現在ごみ処理施設として周南地区衛生施設組合と周南東部環境施設組合がありますが、光市の負担金として合わせて約8億6千万円を支払っています。ごみ問題に対しては今までにも多くの問題が提言されてきましたが、市民のみなさんの協力無しでは解決できない問題が山積しています。意識改革、周知徹底ということに対していうならば、もっと数値目標を設定し、具体的な効果が出るような対策をとるべきと考えています。たとえば、ごみの分別表に「水分を十分切ってください」というメッセージが書かれていますが、水切りの徹底による効果として、灯油がどのくらい削減できるのか。現状はごみ1トン当たりに対して、灯油が9.2ℓ必要と聞いています。
また可燃ごみの袋の中には、箱類、紙類等、資源に出来るものがかなり混入しています。各家庭の協力によって、ごみが資源として生まれ変わりそれが収益につながり、最終的にはごみ施設の延命、経費節減になるという結果がでてくるでしょう。また鉄類、アルミ等の資源収益は年間2500万円にもなっています。今後リサイクルプラザ建設に向けた分別の細分化が検討されると思いますが、ごみに対して手を加えるという原点に戻り、どのような対策を考えておられるのかご所見をお伺いいたします。

答弁
ごみの分別等については、議員ご指摘のとおり市民の皆様の協力を得なければ、解決できない問題でございます。現在、光市においては広報紙や出前講座等を通じての啓発活動や、各自治会にお願いしておりますごみ減量等推進委員の方、また環境衛生連合会委員の方等を通じて、住民の方々へ分別の徹底のお願いをしているところでございますが、そのなかでは具体的な数値目標等は示しておりませんので、現在計画を進めておりますリサイクル施設の建設に伴い、さらに分別の細分化を実施するにあたっては、住民の方々の理解を得るためにも、光市の実状にあった数値目標を設定することも、一つの方法ではないかと考えているところでございます。



再質問
@スーパー等におけるトレー、空缶等の回収について市はどの様に関わっているか、また連携はどのようにしているか。

A今後市としてはどのような取組みを考えているのか

答弁
@スーパー等が直接回収しているトレー空缶等についての質問ですが、スーパー等が直接回収しているトレー空缶等のリサイクルに係る資源ごみは、直接回収を始めた当初から市の方へは特に回収に関しての相談等はなく、スーパー等が自主的に回収をされているもので、市としては状況等を把握していないのが現状です。

A今後の取組み等についてでございますが、先ほどの質問の中でお答しましたように、今回の条例改正により排出者責任を明確にし、より一層の連携、協働のもと、廃棄物の発生抑制、資源化の促進、適正な処理を行うこととしておりますので、これらのことを踏まえ、再資源化等に向けての一層の理解を深めてまいりたいと考えているところです。