定例会
5、弱者である子どもやお年寄りの安心安全な環境づくり 

:毒グモ等の対策

 世界的な問題として騒がれた新型肺炎の拡大が、一応一段落しましたが、終わったと思っても解決していないものは、まだまだたくさんあります。
8年前に関西で騒がれた セアカゴケグモが、ひそかに繁殖を続けているということをみなさんご存知でしょうか。
毒グモとして有名なセアカゴケグモはオーストラリア産で、体長は1センチ以下、体と脚は真っ黒で、尻に赤い斑点があることからこの名で呼ばれます。
 1995年、大阪の高石市と三重県の四日市市で発見されたのをかわきりに、1997年には関西国際空港で、2000年10月には西宮市で数百匹が発見されています。
 また2000年10月には山口県の岩国基地で、猛毒を持つ北アメリカ産の黒ゴケグモが発見されて大騒ぎになりました。
 このように外来種の毒グモが日本に定着していることが明らかになり、各自治体は徹底した駆除を行っています。ただ、いまのところ毒グモにかまれて甚大な被害をこうむったのは、関西国際空港の作業員一人であり、オーストラリアでも建国以来の200年間で、セアカゴケグモにかまれて亡くなった人は13人といわれています。
 日本では、スズメバチのために年間20人から80人の死者がでることを考えると、毒グモに対してあまり神経質になることはないかもしれませんが、ただ最近になって、こちらから攻撃しないかぎり、人間を襲うことはないといわれていたアシダカグモが、睡眠中の主婦を襲った例が報告されており、生態系の変化によって、動物の行動パターン自体が変わりつつあることも忘れてはならないと思います。
光市においても、いつこのような事態が起こるかわかりません。そのためのマニュアルは出来ているのでしょうか。予防の意味からも、各地域の清掃の徹底などもあわせて当局のお考えをお伺いします。

答弁

 光市に毒グモの生息が発見された場合の対応について、マニュアル化できているのかというお尋ねでございます。
 議員のご指摘のとおり、日本には生息していないとされてきた毒グモについて、平成7年11月に大阪府及び三重県で発見されて以来、毒グモの発見が相次ぎ、県内におきましても、平成12年10月に米軍岩国基地内において、本来は北米南部地域に分布するクロゴケグモの生息が発見されたのは記憶に新しいところでございます。
 発見後、基地内で2,000匹を越える固体の駆除を行ったやにきいておりますが、基地外における生息調査では発見されていないということであります。
 さて、議員ご質問の非常時の対応マニュアルあるいは予防対策はとのお尋ねでございますが、平成7年と9年に県から市町村に対し「セアカゴケグモ等について」一定の対応指針が示されております。それによりますと
(1)発見したときは
 市町村、健康福祉センターを通じて県に連絡する。
(2)咬まれたときは
 水で洗う等清潔にし、安静にして、医療機関に相談する。その際にはクモを医療機関に持参することが望ましいといったこと。
(3)駆除については
 触らないで、市販の殺虫剤(ゴキブリ用等)を噴霧するか踏みつぶすといったことが指示されております。当市において万が一毒グモ発生ということがありましてもこれらの方法で対処してまいることになろうと考えます。
 また、そういった際には、早期完全駆除実施のため、庁内の関係課による連絡会議の開催、情報提供はもちろんのこと、市内各関係機関との協力も必要でございますので、光市医師会、光市立病院、光警察署、光地区消防組合、周南健康福祉センター、教育委員会等との連携を図って対応して参ることとなろうかと存じます。