定例会

4.電子投票について

 

  すでにご承知のように、岡山県新見市は6月23日市長・市議選に全国で初めて電子投票を導入しました。投票機の不調や、選挙管理者の操作ミスが一部であったものの、大きなトラブルもなく、電子投票分の開票作業は約25分間で終了したということでした。手書きの投票となった不在者投票は、従来どおりの手作業としても、これまでの半分の開票時間で済んだ事になりました。現行の選挙制度で行われている投・開票事務は、選挙結果が出るまでに長時間を要し、とりわけ開票事務については、複雑な分類と集計作業により行われています。

 しかし、電子投票を導入することにより、開票時間の短縮・投票の簡素化・正確さ・人件費の削減になると考えます。また、電子投票制度は、政治に無関心な若者にも積極的に受け入れられることが期待できる他、障害者の方々に対する投票バリアフリーも期待できるなど、特に注目されています。

 電子投票条例の制定など、まだまだハードルは高いと思いますが、積極的に電子投票の導入をお考えになったら如何でしょうか。

 

 

答弁

 

4番目の「電子投票について」についてお答え申し上げます。議員ご案内のとおり、本年の623日に岡山県新見市たぉいて全国初の電子投票が実施され、その結果につきましては、投票所で数件の機器のトラブルや操作ミスがあったものの、開票作業は、電子投票分が予測どおりの短時間(25分)で終了し、従来どおりの不在者投票については2時間という結果でございました。選挙終了後の各報道紙においても、問題点を残しながらも「まずは成功 大きな一歩」(某紙)と評しています。

 この電子投票は、現在のところ地方選挙の投票日当日の投票所における投票のみに限定されておりますことから、国政選挙や各選挙における不在者投票におきましては、従来どおりの自書式投票となり、選挙によって投票方法が異なることによる有権者の戸惑い等についても苦慮されるところでございます。

 さらに、将来的に電子投票の導入に当っての問題点といたしましては、第一に、新見市の例に倣えば、光市の投票所規模においても、170台程度の機器が必要であると思われますが、経費の面はもちろん、国政選挙や統一選挙等において各自治体で一斉に必要となる機器のレンタルが可能かどうか。第二点目として、厳格な対応を要する投票事務において決して軽視できない機器の安全性や信頼性の確保、トラブル時のバックアップ体制の確保、また、投票機器の操作方法周知のための有権者に対する模擬投票の実施や機器メーカ等の協力を得て投・開票事務従事者に対する研修等の実施体制の整備、等々が今後の課題とされているところでございます。

 なお、国政選挙への導入や不在者投票の電子化につきましては、国におきましても法改正への検討がなされているところでございます。

 いずれにいたしましても、電子投票による無効票・擬問票の減少、開票時間の短縮、また、障害者の方々に対する投票バリアフリー等、投票環境の改善や投票率向上が期待されているところでございます。

今後、電子投票を視野に入れ国や先進地の研究成果などの情報を収集するなど、調査研究に努めてまいりたいと考えております。

ご理解を賜りたいと存じます。