教育問題について
チャータースクールの動きと学校・家庭・地域の連携
21世紀をになう未来世代にとって教育はどのようなものがいいのか。いま世界各国で教育改革の波が押し寄せています。これまでの学校教育が求めてきた高度なカリキュラムやよりよい成績の競争といった教育の価値観が崩れだし、学校教育の場に参加できない子供たちは無視できない数になり始めています。アメリカでも公立学校の崩壊現象は深刻で、学校は犯罪と暴力の温床となり、学業の面でも十分な教育が行き届かない状態が生まれています。
こうしたなかで1990年代に入って、アメリカでは公立校を変えようとするチャータースクールと呼ばれる新しい動きが始まっています。私立とは違い公的な資金を元に、市民が独自の教育方針に基づいた学校を作り出そうとする試みです。生徒一人一人にコンピュータを与えた学校、毎日アートやダンスを教える学校、学年も時間割もなくした学校など、これまでの公立学校の枠組みを越えて、個性豊かな子供を育てようと始まったチャータースクールは現在全米で2000校を超えています。それまでの学校に通えなくなった子供たちを中心に、より充実した教育を求める動きは急速に広がり、ホームスクールなどの動きを含め、多様な教育への取り組みは大きな政治課題と位置づけられるようになっています。
日本でも、チャータースクールを作ろうとする動きが始まっています。
教育の崩壊に直面して、悩み、新しい試みに取り組むアメリカの姿を見つめ、日本の動きとも対比しながら、21世紀に向けた新しい教育の可能性を探ろうとしているのです。
アメリカでは様々なチャータースクールが誕生していますが、日本でも、このチャータースクールの誕生の兆しが見えている現状をどう考えておられるでしょうか。これからは、全てのことが学校だけでは対応できなる日が確実にくると考えます。学校・家庭・地域の皆さんの力を借りて、存続していかざるを得ない状況なのではないかと感じますが教育長のご見解をお示しください。
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