定例会

環境問題について

@水俣の分別収集

  今年のはじめに、光翔クラブの視察で水俣市に伺いました。水俣といえばみなさんはまず、水俣病を思い起こされるでしょう。しかし、悲惨な公害を経験した町だからこそ

環境に配慮した町づくりが必要だと、行政はもちろん市民みんなで協力しながら、便利さだけの追求だけではなく、不便さを受け入れながら環境に優しい町づくりに取り組んでおられます。水俣だからこそ出来たということもあろうかと思いますが、私がここで非常に関心があったのは、地区ごとに収集された資源売却益は、地区の排出量に応じて助成金として還元されているというところです。分別は大別すると5分類からなりますがその中を、21の分別に細かく分けられています。各ステーションに配られたコンテナの中に、収集の袋等は使わず21の品目ごとに市民自ら分別します。集められた資源等は、ストック・処理をして業者に売却され、地区に助成金として還元されます。還元金の用途には特に限定せず、防犯灯の設置など、地域のコミュニティー活動資金等に使われているようです。水俣病によって崩壊したコミュニティーの再生とともに高齢者、障害者、都合で時間内に出せない世帯等のごみを隣近所で手伝って出すことにより、助け合いの精神や地域の融和にもつながっているという効果が出ています。

A光市の分別状況と今後の課題

  光市でも、比較的早くから分別収集には力を入れ、様々な取り組みがなされています水俣とは比較することは出来ませんが、光市のごみの収集は大まかに4分別で、水俣のような市民の細かい分別はありません。しかし、職員の方の細かい分別作業が中間処理としてなされています。また、私も非常にお世話になったことなのですが、子供会など様々な団体の廃品回収などに、キロ5円の還元金がいただけます。当時は子供会の活動資金として年3回から4回行っていましたので、年間約10万円の助成をしていただいておりました。その中で自治会の方の協力、子供たちとのふれあいの中で生まれる連帯感、今思えば非常にありがたい助成金だったと思っています。この事をふまえても、水俣のように市民の方の協力で分別のお手伝い、各地区での収集方法を取り入れることは出来ないものでしょうか。何でも金銭の対価を求めるのが、本当の活動にはならないと言われるかもしれません。しかし、市民のみなさんの意識改革を待って、自然に活動できる日を待っていたのでは、間に合わない状況ではないのでしょうか。この事についてお答え願います。

 もちろんごみの様々な知識や現況を伝え指導してくださる出前講座も、これからの意識改革としてどんどん取り組んでいただきたいと思います。そして昨年度に続き、緊急地域特別基金補助事業で「まちかど環境美化委託事業」を今年度も予算化しておられますが、これも一定の成果を上げているようにお伺いいたしております。この事業についてもお教え下さい。

まだまだ、私たちは、ごみに対する危機感が不十分のような気がします。私たちの町を私たちの手できれいにするという意識を、これからも充分考えた新しい取り組みを期待しています。