定例会


○バス交通の利用促進策について

@ノーマイカーデーの市民へのPR
 今年3月に報告されたバス交通システム可能性調査、さらにはアンケート調査を見て、弱者対策として重要だけれども、現時点での需要は決して多いものではないという結果が出ておりました。しかしながら、必要としている人が少なからずおられる現状を考えると、どうにか存続できるようにしていかなければならない問題と考えています。
 今年の10月からは、一部バス路線や利用料も変更され、より利用しやすくなることと思いますが、存続を考えていく上で、とにかく利用者を増やす策として、市役所で行なわれているノーマイカーデーを広く市民の方にも協力していただけるようなPRをしていくことも重要なのではないでしょうか。ご所見をお伺いします。

A市職員の協力体制について
 下松市、周南市のノーマイカーデーの実施状況を調査しますと、光市と同様月1回の開催で、実施率は周南市が7月21.2%、光市は7月15%、下松市は月平均26.7%とお聞きしました。この数値だけで判断はできませんが、少なくとも、バス路線を利用できる職員のみなさんに協力していただく体制作りを強化すべきではないでしょうか。さらに定着してくれば、月2回と進めていくことは、バス路線存続に対する大きな役割と考えます。当局の今後の方向性をお示し下さい。

<答弁>

 「バス交通の利用促進策について」の1つ目「ノーマイカーデーの市民へのPR」及び2点目の市職員の協力体制について、関連がございますので併せてお答え申し上げます。
 公共交通、とりわけバス事業の存続については、全国的に大きな課題となっており、その最大の課題が「利用促進」ではなかろうかと思います。
こうした中、全国的に注目されている取り組みの一つとして「モビリティ・マネジメント」がございます。
 先の議会でも申し上げましたが、「モビリティ・マネジメント」とは、住民一人ひとりが交通に関する課題について考え、自ら行動を起こすことを促す取り組みのことであり、過度な自動車利用から公共交通・自転車等を適切に利用する方向に自発的に変化することを促すものであります。この手法は、国においても積極的に採り入れられており、従来の補助金中心の考えから「モビリティ・マネジメント」による公共交通の利用促進という方針に転換されつつあります。
 本市におきましては、本年10月1日の市営バス運行ダイヤ等改正に合わせ、市内のバス路線、ダイヤ等についてまとめたバスマップを市内各出張所や市立病院等公共施設に配置して、市内バス路線の一層のPRを図り、利用者の増加に努めてまいりたいと考えております。
 さて、議員仰せのノーマイカーデーの市民へのPRについてでございますが、本市においては、毎月第3金曜日を「職員ノーマイカーデー」に指定して、環境負荷等の軽減の観点から、公共交通機関等の利用を呼びかけているところでございます。中国地区においては広島市や福山市、県内においては、宇部市が市内企業と連携した取り組みを行っている状況にございます。
 ノーマイカーデーは、欧州では「カーフリーデー」として、1日だけ市街全域でマイカーの乗り入れを禁止するなど、自治体主導の積極的な取り組みが行われていますが、国内では、公共交通の発達した大都市圏においても啓発活動のレベルに止まっており、また、参加者がメリットを実感できない、一時的な効果しかないといった理由でなかなか定着していないのが現状です。
 本市におきましても、マイカーの乗り入れ禁止等「カーフリーデー」レベルでの取り組みは困難と考えますが、環境部門等と連携し、「ノーマイカーデー」の市民向け啓発活動について、どういった形が効果的なのか、そのことが公共交通等のバス路線存続にどう結びつくかなど、他市の事例等も参考にしながら研究してまいりたいと考えております。