定例会


○自然敬愛都市宣言に相応しい環境対策について

@イベント等で出るごみは、お金で片付けない工夫を
 「ひろえば街が好きになる運動」という清掃活動のCMをご覧になったことがあるでしょうか。JTが全国各地のみなさんと始めている活動です。「ひろう」という体験を通じて、「すてない」気持ちを育てたい。そんな願いから生まれたこの活動はこれからも続きます。とナレーションが続きますが、光市においても、行政が仕掛けるイベントに、参加してくださる方と一緒にできる活動として、ぜひ取り入れていただきたいと考えています。
 さらに、楽天の仙台球場においては、応援合戦に使われる風船の回収業務に何十万もかけていたものを、1人10個回収してもらえたら、記念メダルをもらえるという発想の転換で、ほとんど予算をかけなくてすんだという話も聞いたことがあります。
このような取り組みをどう光市の環境対策に活かせるか、当局のご見解をお伺いします。

<答弁>

 「イベント等で出るごみは、お金で片付けない工夫を」についてお答え申し上げます。
 イベントにごみはつきものでありますが、この処理に関し、予算、労力そして環境負荷を最小限に抑えることは、事業を展開する上で、大きな課題でございます。
 しかしながら、イベントの企画内容等と比べますと、ごみ処理の優先順位は低く、主催者側の考え方にも「イベントで出たごみは、きちんと処理するだけで精一杯。」という側面があることも事実ではないかと思われます。
そうしたことから、イベントに関して、ごみ処理予算の削減や環境負荷の低減につながる取組は、あまり重要視されてこなかったのが、実情ではないかと推測いたしております。
 ところが、環境保全意識の向上に伴い、先般、行われました「おっぱいまつり」では、バザーで残った衣服を保健福祉部門と環境部門が連携して保育所での再利用につなげることができましたし、先日、市民団体と市の協働で行われた島田川エコデザイン事業『しまた川楽校』では、海岸・干潟の自然観察の中に海岸清掃が取り入れられるなど、いくつかの新しい試みもなされ、少しずつではございますが改善に向けた行動がなされております。
 議員、ご紹介の例にもありますように、参加者と主催者が一緒になってイベントの中で、楽しみながらごみを集めたり、より環境負荷の少ない方法で処理できるような仕掛けや工夫をしていくことは、イベントを企画・運営する上で、たいへん重要なことになりつつあり、ごみ問題も含め、イベントの環境負荷全般の低減に向けた取組を強化していかなければならないと考えます。
 みんなで楽しんだのだから、終了後は、会場清掃くらい主催者と参加者が一緒になって取り組めるようなイベントの企画・運営を、市民や事業者と協働で目指していきたいものだと思います。



A幼児期から保護者参加型環境教育を
 ごみ問題に関する環境教育の一環として、小学校4年生に、ごみの収集・運搬業務に携わる職員を交えた環境実践教育が、出前講座として行なわれています。今後は、さらにステップアップしたものとして、保育園・幼稚園に協力していただき、幼児期から保護者も一緒に参加した家族ぐるみの環境教育に取り組んでいただけたらと願っています。
 さらに、中学校においては、社会性を伴えるような工夫をした出前講座、もしくは職業体験としての教育も可能なのではと考えます。幼児期から、小学校、そして中学校へとバトンタッチできる繋がりのある環境教育に、今行なわれている出前講座を有意義なものとしていくことは、非常に大切なことであると考えます。
来年度から、少しずつでも取り入れていただけたらと思っていますが、将来展望もあわせて当局のお考えをお示し下さい。

<答弁>

 「幼児期から保護者参加型環境教育を」についてお答え申し上げます。
 ご案内のとおり、本市では、平成11年度から市内の小学4年生を対象に、塵芥収集車を活用した体験型環境学習を実施しており、平成17年度においては、市内12校全ての小学校で実施し、計561名の皆さんに受講して頂きました。
 また、学習後は、児童の皆さんに「ごみ」をテーマとした標語を作成して頂き、優秀作品については市広報等を通じて紹介するとともに、塵芥収集車に掲示するなど、環境美化やリサイクル促進の啓発活動の一翼を担って頂いているところでございます。
 申すまでもなく、ごみ対策を進める上で最も重要なことは、ごみを排出する市民一人ひとりの意識啓発であり、このためには、あらゆる機会を通じて市民の皆様が「ごみ」に関心を持たれるような施策を展開することが重要であります。
 また、本市では、現在、建設が進められているリサイクルセンターの完成に伴う新しい分別体制の確立が求められており、このような状況も含め、今後は、きめ細かな住民説明会の開催など、より積極的な啓発活動に努める必要があると考えております。
 こうした中、ただ今議員よりご提言を頂きました環境教育の実現につきましては、通常の収集業務との調整等いくつかの解決すべき課題もございますが、関係各課とも協議を重ねながらその可能性について検討するとともに将来的には、施設見学等ともリンクさせ、ごみの発生、収集・運搬さらにはごみの処分、資源化まで、ごみ処理に係る一連の流れが学べるような学習の提供ができればと考えております。