定例会
2、市民と一緒に取り組む環境対策
 

@専門職員の充実と市民啓発に向けた取り組み
 容器包装リサイクル法、自動車リサイクル法等々、様々な法律が制定され、循環型社会の体制が確立されようとしています。しかし、残念ながら各自治体で集められるごみの搬入量は、依然増加を止めることはできず、各自治体で負担する埋め立て処理場及び施設の延命、可燃ごみ処理施設の延命に向け各自治体も必死に対応していかなければなりません。なぜなら、膨大な管理運営費と処理費用に、緊縮財政の時代どう対応できるのか、急務の課題であるからです。 生産者、消費者の問題を語る前に、とにかくごみを減らしていくための対策が喫緊の課題であろうと考えます。
 今後、20年4月に稼動予定のリサイクルセンターに向け、新たに変わる分別・収集方法にも対応していくため、ごみの適正処理の確立、排出ルールの徹底及び排出マナーの向上を図るため、指導員として専門職員を配置し、市内340あまりの自治会に対する指導、市民啓発を実施することが、緊急の仕事ではないでしょうか。当局の具体的な取り組みを、お伺いします。


答弁
 今後、益々厳しい財政運営が続く中、ごみの減量化は避けて通れない緊急かつ重要な課題であり、こうしたことから、現在、周南東部環境施設組合におきましては、ごみの減量化と再資源化を図るリサイクルセンターの建設が進められているところであります。さらに、ごみの減量化や分別を徹底するためには、市民の理解と協力が不可欠であり、ハード面の整備と併せ、ソフト面におけるより一層の施策の充実を図り、ごみ問題に対する市民の意識啓発に努める必要があると考えております。
 このため、本年度は、ごみの年間収集日程表と併せ「ごみの正しい分け方・出し方」の啓発用ちらしを全戸配布するとともに、ごみ減量等推進委員さんとの意見交換会や、さらには小学校や自治会を対象とした出前講座の開催など市民啓発や環境教育の実践に努めてきたところでございます。
 また、議員仰せのようにリサイクルセンター完成後は、分別の種類がさらに細分化されることが想定され、市民の皆さんにはごみの分別排出について、これまで以上の協力をお願いすることとなります。 このため、今後は、ごみ減量等推進委員会議や出前講座等の活用を図りながら、自治会や各種団体を単位としたきめ細い説明会の開催や、市民にわかりやすいパンフレットの作成など啓発方法に工夫を凝らすとともに、こうした体制の確立について検討してまいりたいと考えております。 以上、ご理解賜りますようお願いいたします。


再質問
 啓発に関わる専門職員の配置と、リサイクルセンター開始までのスケジュールとして、市民啓発に関する説明会は、遅くても平成19年末までには終了すべきではないだろうか。 また、地域のリーダー育成とともに、市役所あげて全ての職員が地域のリーダーになれるような志気を高めていただきたい。
 また、20年1月からは4月からの稼動までの3ヶ月間を、各公民館での施行期間として行なう時期として確保する必要がある。今後のスケジュールを、早急に確立して欲しい。 さらに、下関市でも作成しておられる、ごみの分別がわかりやすい50音順の分別辞典を別冊で作成し、今まで以上にわかりやすい資料作りに工夫をしていただきたい。


答弁
 他市の資料を参考にしながら、わかりやすい資料作りに努力し、50音順辞典は進めていく予定。 様々な環境団体、自治会のごみ減量推進委員の皆さんにも指導者的立場を取っていただきながら、出前講座、わかりやすいパンフレット等の制作に取り組んでいく。


Aごみの校内分別処理を試み、循環社会を体験できるシステムをつくろう
 使い捨てが当たり前になってしまった今、もったいないということばを、もう一度学習しなければならないような、情けない現実があります。 私達大人が、しっかりと子ども達に教えていかなければならないのでしょうが、まだまだ市民啓発が十分でない現状の中、日常の学校生活の中に循環型社会のシステムを作っていただきたいと思っています。 家庭に帰れば、子どもが先生なのです。
  大きな分別処理機を付けるという発想だけで無く、学校でできる「小さなころから習慣付け」という気持ちでの取り組みは、必要だと思っています。例えば、子ども自身によるごみの分別化推進、生ゴミによるたい肥づくりの体験学習、各学年用手作り絵本や副読本など、様々なことが考えられるでしょう。 もちろん、保護者、地域の皆さんに協力していただきながら進める必要があり、これこそ学校に地域力を入れていただける大切な分野だと考えます。当局のご見解をお伺いいたします。

答弁
 2004年に環境分野の活動家としては史上初のノーベル平和賞を受賞されたケニアのワンガリ・マータイ女史は、昨年来日されたとき日本の『もったいない』という言葉に大変感動を受け、「この言葉は、消費削減(リデュース)、再使用(リユース)、資源再利用(リサイクル)修理(リペア)の『4つのR』を一言で表している。この言葉を環境保護の合言葉として世界に広めたい。」といわれ、私たちが忘れている日本のよき習慣を再認識させてくださいました。 
 議員仰せのように、子どもたちに物の大切さを教え未来につながる循環社会の形成は私たち大人の使命であると考え、各学校では、毎年環境事業課のご協力をいただき、小学4年生の社会科や総合的な学習の時間に出前講座を開催し、ごみの分別の方法やその必要性について学んでおりますし、校内でも給食の際に出ますパンの包装や牛乳の蓋などの分別も指導し、意識を高めるよう努力しているところでございます。 今後とも関係各課及び各家庭と連携をとりながら、子どもたちにごみ分別の習慣が身につくよう施策を推進すると共に、その意識が地域に広がる取り組みを指導してまいりたいと考えております。

・要望・
 就学前の幼稚園、保育園の関係者の皆さんにも協力していただき、小さい頃から楽しみながら身につめていける環境を整備して欲しい。 手作り副読本、絵本を利用しながら、各学年で取り組めることを考えていただきたい。