定例会
4、災害に強いまちづくりについて
 

@栽培漁業センター跡地を今後どう活用するのか
  光市栽培漁業センターは、平成3年度から施設整備が始まり、平成8年度から光分場ではヒラメ・カサゴ・アワビ、平成9年度からガザミの中間育成が行われておりました。しかし、昨年の台風襲来時、施設内の12基の水槽飛散等で地元に大きな被害をもたらしました。被災された住民に対する補償問題も、今年7月には一応解決されましたが、問題はこれからのことだと思います。
 今後の栽培漁業センターの運営、さらに跡地利用に関して、どう考えておられるのかご所見をお伺いいたします。

答弁
 光市栽培漁業センターにつきましては、水産資源の減少や漁業従事者の高齢化等、水産業をとりまく厳しい環境を鑑みて、新たな漁業振興を図るため、平成2年に策定した「光市水産振興プラン」に基づき、平成3年に用地造成に着手し平成8年度に施設が完成した後、今日までヒラメ・カサゴ・ガザミ・アワビなどの中間育成を行っており「つくり育てる漁業の推進」を図ってきたところでございます。 しかしながら、議員おおせのとおり、平成16年の台風18号により施設内に設置した光市所有の水槽6基と、山口県栽培漁業公社所有の水槽6基が飛散し、地元のみなさまに大きな被害をもたらしました。(被災者の方々への損害賠償につきましては10月31日に、38件分の概算払いを完了したところでございます。)水槽飛散後の光市栽培漁業センターでの中間育成は、被災を受けなかった管理棟でアワビを育成しておりますが、ガザミ・ヒラメ・カサゴについては、上関にあります山口県光・熊毛地区栽培漁業センターと秋穂にあります内海栽培漁業センターで中間育成しているところでございます。
  さて議員お尋ねの栽培センターの今後の活用でございますが、光市栽培漁業センターは、上関町にあります山口県光・熊毛地区栽培漁業センターを上関本場とし、光市栽培漁業センターを光分場として位置づけされ、当センターの管理運営は、1市3町8漁協で構成する社団法人山口県光・熊毛地区栽培漁業協会に管理を委託しておるところでございます。
  そうしたことからセンターの利用につきましては、8漁協の需要量等を勘案しながら、必要に応じた水槽の復旧に対して、協会と協議が必要となります。しかしながら現在のところ、協会・公社との台風18号被害の3者の負担割合の協議を行っているものの合意には至っていない状況にあります。 本市も山口県光・熊毛地区栽培漁業協会の一員として、今後とも協同して漁業振興を図る必要があることから、復旧計画につきましては、負担割合合意についての方向性の見通しが付いた時点で協議も出来るかなと考えておるところでございます。
  また水槽飛散による被害があった地域住民の方々のご意見も十分お聞きし、今後、より安全で効率的な利用計画を検討してまいりたいと思います


A景観法の具体策を海岸保全にどう活かせるのか

 2004年12月に施行された景観法に基づき、光市は県内で3番目の「景観行政団体」に認定されました。その後、第1回地域景観ワークショップが10月に室積で開催されましたが、今後は様々な視点で、地域にあったワークショップ等を開催されつつ景観計画を策定していかれると思います。
 まずは、今年の6月に認定されてからの具体的な取り組みと、今後白砂青松を誇る室積・虹ヶ浜両海岸の海岸保全に関して、景観計画の中でどう活かされていくのかお伺いします。

答弁
光市は、景観法の施行に伴いいち早く、景観行政団体となり、景観法を活用したまちづくりを進めるための取り組みをしているところでございます。  景観法では、現にある良好な景観を保全する必要がある地域の自然、歴史、文化等からみて、地域の特性にふさわしい良好な景観を形成する必要がある区域を景観計画区域として定め、景観計画では、景観形成に関する基本方針、景観区域内の行為の規制、建造物や樹木の指定方針、また、自然公園法の許可の基準など、必要に応じて定めることとなっておりますことから、市民・事業者・行政が一体となって進めてまいりたいと考えております。
 議員お尋ねの進捗状況でございますが、7月には関係職員を対象にした「景観法に関する説明会」の開催、10月には室積地域での、地域の方々や市外からの参加による景観ワークショップを開催したところでございます。室積地域の景観ワークショップにつきましては、今後も継続して実施していくこととしており、他の地域についても機会を捉え実施してまいりたいと考えております。
 次に室積・虹ヶ浜両海岸の保全でございますが、室積虹ヶ浜海岸のような「白砂青松が残る自然海岸は、広大な瀬戸内海国立公園の中でも昔ながらの原風景を留めた、数少ない貴重な自然景観が保たれ、後世に是非とも残すべき資産であり、また、人々が生活する身近に、自然が満喫できる場所が存在した、非常に大切で魅力ある場所である」と、本市を訪れられた環境省の国立公園自然保護官から、感想が寄せられたと聞きまして、自然景観保護の大切さを再認識いたしたところでございまして、景観計画で位置づけを行うとともに、これらを活かしたまちづくりを進めてまいりたいと考えております。