定例会
2、まちおこしの施策について
 

@花火大会は室積で
 光市の花火大会は、昭和34年に室積江の浦で室積商店会が始め、昭和53年から光市観光協会が引き継いで、瀬戸内海国立公園内を彩る室積の夏の風物詩として定着してきました。本年は、合併記念行事ということで虹ヶ浜に場所が変更され開催されましたが、約6万人もの見物客があり大好評だったと聞いています。しかし、今回場所が変更になったことで、「今後は室積・虹ヶ浜交互に開催するらしい」、「今年だけ虹ヶ浜で来年からまた例年通り室積らしい」といった、様々なうわさが市内に飛び交っており正直驚いてしまいました。 私は、今年に限り合併記念行事として、スターライトファンタジーin虹ヶ浜などの行事とともに実施して盛り上げたのだと理解しております。花火大会は室積の活性化を図る重要な夏の祭典であり、今まで通り室積でやるべきだと思っています。
 そこで光市としては、今後花火大会をどのように運営していこうとしているのかお考えをお聞かせ願いたいと思います。 また、好評だったスターライトファンタジーは多くの海水浴客を呼び込めたとし、来年はもっと日程、予算などを増やして充実させるという記事も目にしましたが、この件も併せてどのように考えておられるのかお答えください。

答弁
 議員仰せのとおり、光花火大会の歴史は古く、昭和30年代に室積で開催され、以後、昭和53年に光市観光協会へと引き継がれて開催されております。室積での開催場所の御手洗湾は、打上台船が風の影響を受けにくく、波が穏やかであるなど、花火の打ち上げには最適な立地条件となっております反面、場所が半島であるために、交通規制を行った際の車両の渋滞や駐車場不足は、大きな検討課題でございます。 このような状況も勘案し、今年度の開催にあたり、光花火大会実行委員会では、新市の発足を記念して、旧大和町の方々にも大勢おいでいただきたいとの思いから、交通の便の良い虹ヶ浜海岸での開催を決定されたところでございます。
  ご質問の来年以降の開催でございますが、先行議員さんにもお答えしましたとおり、これまでの様々な経緯、各々の場所が持っている課題、及び現在の市民ニーズの状況等を的確に把握するとともに、まちおこし、すなわち地域活性化施策としての位置付けなど、花火大会実行委員会において慎重に協議検討していただく中で、来年度以降の開催に向けての方向性も出てくるものと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
  なお、スターライトファンタジーにつきましても、このイベントが、全国に向けて本市をPRする戦略的な観光イベントと位置づけ、今年度の反省を踏まえながら、開催期間、日程等の見直し検討も含め、最小限の費用で最大限の効果が上げられるよう、今後も鋭意努力して、その定着化を図りたいと考えております。 どうぞご理解とご協力を賜りますようお願いいたします。

 また、光市には虹ヶ浜海岸だけでなく室積海岸もありますが、キャンプ場の激減や海水浴客の減少で少し寂しい現状になってしまいました。白砂青松を誇る室積・虹ヶ浜両海岸の発展のために、今後は大きな視点から両海岸を見直して観光スポットとして位置づけていきたいと思っています。




A伝統文化、伝統行事の伝承
 光市内には、様々な伝統行事があります。しかし、時代の流れと共に縮小・または中止されていきつつあり残念でなりません。例えば室積でいえば、杵崎神社の風鎮祭の奉納相撲などがあげられるでしょう。また、地元の方や遠隔地の光市出身の方から、今残っている伝統的な行事など大切にし、子供たちに伝えていかないといけないという声をよく聞きます。地元の伝統文化・伝統行事は、市民と一緒になって行政サイドでも仕掛けをしたり、補助金を出して守っていかねばならないと思っています。 先日郷土館で小学生対象の歴史の勉強会が行われた際、「参加者は市外の子供がほとんどで、地元の子供たちが少なく少し寂しかった」と館長さんの声を耳にしました。歴史を知らないから、行事にもあまり関心を示さなくなるという悪循環では、ふるさとに愛着がわいてこないのではないでしょうか。伝統文化、行事の伝承についてのご所見をお伺いいたします。

答弁
 ご指摘のように、地域に伝わる伝統行事の縮小や中止などにつきましては、少子化や高齢化などの進行をはじめ、価値観の多様化や人間関係の希薄化など、様々な要因が考えられますが、ご指摘のような、伝統文化や伝統行事の伝承を図るためには、まずは、子どもたちが幼少時から、このような地域の伝統行事などにふれあい、親しむことにより、自分の生まれ育ったふるさとを知り、ふるさとへの愛着と誇りが持てるようになるものと考えています。
  こうしたことから、教育委員会におきましては、社会教育の場では、小学生対象の少年少女セミナーや、公民館における地域文化教室、親子ふれあい活動などにおいて、可能なかぎり、伝統芸能や伝統行事などに関するプログラムを取り入れているところであります。 また、各小・中学校におきましても、郷土学習の一環として、伝統芸能や伝統文化などを学ぶため、総合学習や部活動において、民間指導者をゲスト教師とした地域学習の取り組みを行っているところであります。 本年度の取り組みとして、伝統芸能の保存・継承を図り、市民の皆様に対する伝統文化への周知と理解を深める場として、また、合併記念行事の一つとして、光・大和の両地域に伝わる伝統芸能に関する交流・発表会の開催を予定しているところであります。 次の時代を担う子どもたちや市民の皆様にとりまして、有意義な学習の場、ふれあいの機会となりますよう、開催内容や実施方法などについても、工夫を凝らしたものにしたいと考えています。
 なお、平成15年度から、文化庁と伝統文化活性化国民協会により、伝統文化や伝統行事の継承を図るため実施されています「伝統文化子ども教室」において、本市では、二つの団体により、生け花、茶道、伝統作法などについて、小・中学生を対象に熱心な指導がされているところですが、教育委員会としましては、このような新しい取り組みについても、多くの子どもの参加が図れるよう、より一層の情報提供に努めたいと考えているところです。
  いずれにいたしましても、地域の貴重な財産であります伝統文化や伝統行事の伝承に当たりましては、後継者の育成により、次の世代へ引き継いでいく必要がありますことから、児童・生徒はもちろん、市民の皆さんへ対して、伝統文化の継承の意義や重要性などについての周知と理解を求めていきたいと考えています。 合わせて、伝統文化の伝承に向けて、学校教育と社会教育の連携はもちろん、関係する芸術文化団体や伝統芸能保存団体などとの連携により、より一層の推進に努めてまいりたいと考えております。