建設委員会行政視察報告

建設委員会行政視察報告

 平成1175日・6日・7日の23日で、建設委員会の行政視察で新潟まで行きました。

 今回の視察の目的は、公園整備及び都市緑化事業、また総合福祉センター施設について新発田市・三条市・長岡市の3市を視察いたしました。

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 当日朝7時から出発して新潟についたのが夕方の4時。ずっと電車を乗り継いでの新潟入りで、少々疲れてしまいましたが、おいしい新潟のコシヒカリのご飯を食べ、新鮮な魚をいただき、ゆっくり休むことができました。

76日午前

 まず、新発田市役所に来庁し、今回の目的である公園整備、及び都市緑化事業について簡単な説明を受けた後、早速新発田市の中でも一番大きな面積を誇る、五十公野公園へ向かいました。赤松主体の公園で、都市公園百選にもなっている所です。89.3haの広大な面積の中に、陸上競技場、野球場、サッカー場、屋外運動場、テニスコートなど専門的な運動施設、また、あやめ園やキャンプ場などの、屋外活動施設など様々な施設及び公園、遊び場が、1つにまとまった非常に市民の皆さんが利用しやすい公園になっています。山口県で例えれば、宇部市の常盤公園と徳山市の運動公園を合わせた以上の公園施設です。事業期間は昭和41年度から平成14年度で、全体事業費は約2600百万円です。あやめの時期には市外からも、あやめ園を見に来られる方がかなりおられるということでした。維持管理費のことも考えると、その時期だけでも入園料を有料にと考えておられるということでしたが、公園を利用される方々からの寄付も募っておられるということです。

 これとは別に、新発田市では城下町らしさを色濃く残す、寺町地区を保全・改善に努めようと、平成8年度、建設省から補助を受けて「まちなみデザイン推進事業」を実施し、この際、住民協議会が発足した。平成8年から2ヶ年で1,050万円の事業費のうち半額を市が負担し、住民協議会には年間で市から18万円の補助が、町づくり意識の啓発活動に使われている。今のところ活動内容はイベントなどが主だが、市からの補助金は今年で打ち切りだと言う事です。新発田市では行政主導ではなく、市民の自発的な町づくり意識を期待しており、住民が主体となっての町づくり運動を期待している。住民の自発的な活動にウエイトを置き行政がバックアップするという、行政の視点は、光市の町づくりについても、参考にならないだろうか。

76日午後

 人口8万6千の三条市に向かい、公園整備及び都市緑化事業について説明を受けました。三条市はカナダバーン市と友好都市を結び、年一回バーン市で行われるジャパンウイークで、日本庭園を作られたそうです。また、市の木でもある五葉松が、いたる所に植えられ、今回は休館のため視察できなかったのですが、保内公園という熱帯植物園温室と、緑の自然を生かした公園があります。

 次に、今回のメインでもあります総合福祉センターを視察に行きました。昭和58年当時、総合福祉センターの建設が市民各層から強く要望され、それを受けて平成3年度から業者4社による協議設計を行い、平成3年度に敷地造成工事、翌年平成4年度に建築本体工事外に着手しました。平成4・5年度の2ヶ年継続事業で敷地面積11,035u、鉄筋コンクリート造3階建の建物で、主に1階は老人福祉センター、2階は身体障害者福祉センター、3階は保健センターとして利用されています。運営費等は別紙資料に掲載しています。なお、この施設は今年で開館5年目で、年間10万人に利用されており、まずは順調なスタートです。多目的ホールは床暖房で、激しいスポーツはできないが、人工芝などをうまく利用してゲートボール等に使われています。問題点としては、樹木の剪定など施設の維持管理が難しい、建物の構造上、センター利用者の出入りの管理が難しい、遠隔者の利用に不便などが挙げられます。ホールの全体的な印象としては非常に廊下が広く、要所要所に畳がうまく使われており、障害のある方への配慮がうかがえる施設です。

7月7日

 最後の視察地である長岡の国営越後丘陵公園へ向かいました。新幹線の長岡の駅を降りた後、視察地へ向かう途中、とにかく道が広くて道路設備が充実していることに驚きました。 雪深い地区で、積雪が約2mくらいの年もあるということでした。その除雪費用に9億円もかかるということで少し驚いてしまいました。 さらに現地の越後丘陵公園に着いて、その素晴らしさにまた驚きが倍増してしまいました。 国営ということで、そのスケールの大きさと内容の充実には素晴らしいものがあります。 変化に富む地形、様々な動物が生息する森、澄んだ水、そして冬の銀世界などの恵まれた自然環境を生かした“里”(恵みの森)を広く人々に提供することによって、ゆとりある未来へ向けての人間性の回復と新たな文化の育成に寄与することを目標としています。ここでは、人々が自然とのふれあいを求めて奥山へ向かう、その流れを“里”で受けとめ、恵みの“天”に学び、感性をよびさます“地”に遊び、そして“人”と集うことによって人と自然と文化が融合する“環境”を創り出そうとするものです。
健康ゾーン、野生ゾーン、文化ゾーンの3つが計画されている中で、1年前に健康ゾーンがオープンしました。有料とはいえ、
1,000円前後で一日ゆっくり過ごすことができる国営公園です。全国に16個所国営公園がありますが、山口県の近くを紹介するとしたら、広島県庄原市の備北丘陵公園、福岡県福岡市の海の中道海浜公園があります。とにかく国直営の公園はすばらしいのひと言でした。これから光市が作る公園として一番取り入れていただきたいところは、とにかく施設やイメージにとらわれず、おもいっきり寝転がって遊べる空間、それが一番大切なのではないかと思いました。

2泊3日の視察を終えて

 今回の視察目的である、公園整備事業及び都市景観・緑化事業、総合福祉センター施設について3市を視察してまいりましたが、どこもその土地の特性を生かしたもので、一つ一つの小さい施設のイメージはなく、総合的なまとまりのある公園施設でした。それゆえ年間を通しての利用状況がよく、フルに活用されている感じがしました。一番大切になってくるのはその施設を利用するための駐車場の確保だと思います。光市においては様々な施設が分散しているというところが、今回の視察地と比べられるところだと思います。

 これから建設される総合福祉センターについては、市内全域の市民の皆さんに利用していただけるよう交通の便など配慮していただきたいと思います。

 

建設委員会 磯部 登志恵