『化け物』

化け物だっていい


『人間じゃない』

人間じゃなくてもいい


『アイツ変だから無視しようぜ』

無視されたっていい


『学校くんな、バーカ』

苛められたっていい



自分を「友達」として居場所を作ってくれて
幸せな生活を与えたくれた友達が傷ついているのを
黙って指を咥えて見てるだけに比べれば


そんなの痛くもかゆくもない






















『 紅炎の末裔 』




























「「「炎!?」」」


の炎を見て、烈火と柳と水鏡の声がハモった。
それは、そうだ。
が烈火と同じように「炎」が使えるなんて誰も知らなかった。
いや、知らなかったのだから。




「花菱、柳ちゃんを私の後ろに非難させて。」

「え・・・。」

キョトンとして烈火が を見た。



「早くして!」

は、烈火に怒鳴った。
いつもの温和な顔と違い険しく怒っていた。



「わかった!姫こっちに来い!」

烈火が固まって動けない柳の腕を思いっきりつかみ、 の言うとおり
の背後に非難させた。



「で、でも ちゃんが!!」

柳の瞳からはあふれんばかりの涙が溜まっている。
その涙の原因は だ。




「私は大丈夫だから。」

が後ろを振り返り、柳を元気づけるようにニコっと笑った。
そしてすぐ視線を相手の水鏡に戻した。
相変わらず戦機と怒気は落ちていない。



ちゃ」

「姫」

柳が再度 に声をかけようとしたが、烈火が柳の言葉を消した。





「烈火くん、お願い! ちゃんを止めて! ちゃんまで怪我するなんて私嫌だよ!!!」

柳はあふれんばかりの涙をこぼし、烈火の制服をつかんだ。
制服は上下に力いっぱい引っ張ったので余計な皺や柳の涙の後がいくつも残った。



烈火は心優しい柳を見て、柳の頭に手を乗せてあやしてやった。

「烈火くん?」

「大丈夫。なんでかわかんねーけどな、アイツは絶対大丈夫だ。
それに、アイツの根性みてやんえーと、そっちの方がアイツに対して失礼じゃねーのか?」

烈火は真剣な眼差しで を見た。
の背中は、たくましいほど堂々としていた。
「そうだね。」っと柳は涙をふき自分も へと視線を向けた。





「どうして炎が使える?」

「さあ、どうしてだろうね。生まれたときからの特質だからよくわかんない。」

冷静に答えを返す だが声は怒りがこもっている。



「そうか、烈火のに比べてやっかいだな、お前の炎は。」

の轟々と燃ゆる炎を見て水鏡は舌打ちをした。





はっきり言って の炎は巨大だった。
それも烈火自身もよくわかっていた。
閻水は水で剣を作っている。
の炎を少しは弱めることは可能だが、消し去るのは無理だと悟った。




「ならば」

「!?」

水鏡が言葉と同時に動いた。




「っつ!!」

ものの数秒もたたないうちに の脳に痛いという信号が送られた。
右足が切られていた。
血がタラタラと流れ、靴下が吸い込んだ。




「やり方は卑怯だが、四方八方からちまちま攻撃する。」

背後から水鏡の声がした。



「!」

しかし、背後には誰もいなかった。




「たしかに、この炎だったらやっかいだもんね。ほら、手を擦るぐらいで
このぐらいになる。」

轟っという音がした瞬間水鏡の周りが炎によって囲まれた。




「なっ!?」

全く何がどうなっているかわからなかった。
閻水を握る水鏡の手に力がこもる。



(此処で技を使うべきなのだろうか、いや今此処で使っては柳さんに)

ちらりと柳の方に視線が泳いだ。




「もう、終わりにしてもいい?」

そういうと の肩から紅色の翼がはえてきた。
それは本物の翼ではなく、炎の翼であった。
翼は生きているかのように、ユラユラと紅色の美しい翼をゆっくり広げた。





「獲物はアレだ、いけ、『煉』」

右腕を水鏡に向けて、 は翼に命令した。




すると翼はこれでもかといわんばかりに翼をいっぱいに広げた。
そして、柔らかい羽がたちまち鋭利になり、鳥の独特の鳴き声が甲高く鳴り響き
鋭利な羽が水鏡を襲っていった。





「ガハっ!!!」

スピードが速すぎて、羽をよけたり受け止めたりするのができなかった。
自分が気づいたときには、もう、すでに自分が傷だらけで倒れていた。
しかし、反射的に急所はよけていたので重傷はまのがれていた。




「まだ生きてるの?」

が不満そうにつぶやいた。



















「駄目・・・」


『柳ちゃん!』


「しぶといわね、でも次はちゃんと殺してあげる。」


『一緒にお弁当作ろう!』

『本当に柳ちゃんの絵本すごいよね!』




「駄目だよ、 ちゃん・・・。」


『私、柳ちゃん大好き!!』



「死んで」















「駄目!!!!!!!」

















そういうと柳は を思いっきり抱きしめた。

「柳ちゃん、どうして止めるの?
コイツ柳ちゃんと花菱を傷つけたんだよ?
どうして?どうして友達を護っちゃ駄目なの?」




大切だからこそ守りたいのに






ちゃんの気持ちよくわかるよ。すっごく嬉しいよ。」

「柳ちゃん・・・。」

「でも、私、 ちゃんに人殺しになってほしくないよ。

だから、もう、いいから、お願いだから・・・」


















「もう、やめて。」





そういうと と柳は抱きしめあったまま泣き続けた。
あのあと、水鏡は何もしてこなくなり、烈火と柳の間もいつも通りに回復した。



「そういやーよ、 。」

「ん?どうしたの、花菱?」

「何でお前も炎使えるんだ?」

「よくわかんない、物心ついたときにはもう使えてたしさ。そういえば、花菱も使えるんだよね、炎!」

「俺とお前似てるな!」

「・・・。」

「オイ、何でそこで黙るんだよ!!」

「烈火く〜ん、 ちゃ〜ん!」

「あ、姫だ!!オ〜イ、姫〜!!」








コメント
雨:よし、第一次の波はクリアしたな。
烈:おせーよ
雨:次、紅麗さん出そうで出ないな
烈:え!?この夢アイツのだったのか!?
雨:ぷっ、チミ遅れてるよ
烈:いけ、刹那(怒)