月は

柔らかい光の歌声をあげ


汚れのないコドモのために 子守唄を唄う






























『 月之クムイウタ 』


























黒色の空には





白い白い


大きな大きな





闇を照らす

恐怖を和らげる




満月の中















天に昇る 黒煙


噎せ返る 燃ゆる香り


肌に感じる 赤い熱 熱い液体 熱い痕


耳に残る 木が軋む音 崩れる音 

緋い悪魔の声 苦痛に狂う阿鼻叫喚







『母様!』

無我夢中で母に抱きつく



『母様・・・逃げましょう!』

自分と同じ傷だらけの母の手を引っ張る





『・・・。』

物云わぬ母
周りの音がリアルに訊こえた




『・・・母様?』

もぅ一度母の手を引っ張る










『・・・逃げて、花月。』



振り向いたのは

炎に包まれた母ではなく





























「・・・ ・・・?」

花月は、重たい瞼を上げ自分の頭を膝枕してくれている
の名前を呼んだ。




時々夢見る、幼い頃の自分、『逃げろ』と云ってくれた母。
見たくないのに見てしまう。
想いというのは不思議なものだ。

忘れようとすればするほど
その想いは己を縛る『鎖』となって
なおも苦しめる。

花月もそれは、痛いほど解かっていた。




「あ、ごめん。手邪魔だった?」

冷え切った花月の手を握っている自分の手を離した。
しかし、花月の手が の手を逆に握りそして絡めた。

戸惑う に花月が一言。



「邪魔じゃないよ。」


















「寝られない?」

「うん。」

「悪い夢でも見た?それとも緊張してる?」

が花月の額に浮かび上がっている汗を
ハンカチで丁寧に拭いてやった。

に汗を拭いてもらって
花月の背中にも汗がべっとりと肌にくっついていた。







「怖い夢を見たんだ。」

「・・・“昔”の夢?」

「うん。しかもね。」

喋るのと比例して悲しそうな表情になる花月。









「うん・・・。」

が母様と同じように消える夢。」

遂には、花月は瞼を閉じてしまった。
これ以上夢だとしても見たくないからであろう。











は、そっと花月の手を自分の頬にくっつけた。

?」



花月が、そっと瞼を開けた。
ギュっと添えている手の握る力を込め、 はまっすぐ花月を見て云った。

「私は、いなくならないよ。」
















は知っていたのかもしれない、いや知っていたのだろう。
花月が想っている以上大切な人を失うのを恐れていると
いうことを。
表面上には出さないが、心の中では常に恐れていた。




花月に深く刻まれた

ココロの痕(キズ)










もぅ 嫌なんだ

大切な人を失うなんて




あんな想いを繰り返すなんて








絶対 嫌だ















「本当?」

「うん。私は、花月の前からいなくならないし、死んだりもしない。
ずっと・・・ずっと傍にいるよ。」







まるで 小さな儀式




闇に怯える住民に

月が希望のヒカリを照らすように









、月みたいだ。
とっても綺麗だよ。」

「き、綺麗じゃないよ!!!
もぅ、冗談云うなら早く寝る!」

は頬を朱に染めた。



その姿を見て、 がとても愛しく思い
花月は の唇に自分の唇を重ねた。





「花づ」

「十分、 は綺麗だよ。」

そぅ云い花月は再び瞼を下ろし
規則的な心地よい寝息を上げた。




「もぅ、キモチよさそうに寝ちゃって。」

悪態はつくが、何処か安心した の表情。
そして、深い眠りに落つ花月から
視線を代えて、自分らを照らす満月を見つめた。














月は唄う




汚れのない コドモのために




そして オヤスミのキスを 贈る














65000HITキリリク

坂下 真理様へ

お相手:風鳥院 花月

ストーリー:魅力<コンプレックスのようなかんじ



こんにちわ、真理さん!
今回は、リクしていただきありがとうございました!!
そして、キリリクの名前を誤まっていて本当にすみませんでした!!
真理さんに不愉快な思いをさせて私は最低です。
本当にすみませんでした。そして遅くなってすみません。
真理さんのイメージ通りの姫が書けてるでしょうか??
暗いネタでも甘いを目差してみました。
気に入っていただければ嬉しいです。
本当にありがとうございました、そしてすみませんでした。