「はぁっ・・・んぁっ!!あぁん!!!」
「今日も・・・っく!!
締め付けが、イイな・・・っ!!」
「ひゃぁっ!!そんな、云わなっ、あぁん!!」
「 っ!!!愛して、るっっ!!!」
「ぁ・・・あぁっ・・・ぅあ、ん!!!
ひぃ・・あぁあぁぁぁぁぁっっ!!!」
その何も映さない瞳に全て捧げて
「・・・御客様ですか?」
乱れた着物を直し、後ろで正装している60代の年寄りに声をかけた。
行為の後とはいえ、声は熱を帯びていた。
「あぁ、同業者の仲間でな。
後、少しで来るだろう。」
廊下では、パタパタと侍女たちがせわしく行ったり来たりしている。
家の主人――山田 太郎は、大名貸し、海運業、金融業など
様々に営む両替商である。
京都、大阪、長崎では知らぬ人は少ないほどだ。
その同業者とゆうなれば、さぞがし有名な御仁なのであろう。
「では、御持て成ししないといけませんね。」
着替えが終わった は、スっと立ち障子に手をかけた。
すると後ろから、山田が をギュっと抱きしめて、
行かせないようにした。
「御前は、外に出るな。
外のヤツに見せるのにはもったいない。」
スっと の着物の中に手を忍ばせ、肩から耳朶のあたりまで
唇を這わせた。
「ぁっ・・・。」
先ほどの行為からあまり時間は経っていないので、
熱はすぐに帯び、 の口から甘い声が零れた。
自分の愛撫で感じているのがわかった山田は、低い声で
暗示をかけるように囁いた。
「御前は、ワシの物でイイんだ。」
「御主人様。大和屋様が見られました。」
イイところで侍女が呼びに来た。
山田は名残惜しそうに、 を手放した。
「そうか、すぐ行く。
じゃあな、続きはまた後で。」
「はい、いってらっしゃいませ。」
は、深く御辞儀をし山田を見送った。
「いらっしゃいませ、大和屋様。」
「うむ。」
侍女が左右に一列に並び深く御辞儀をし、客人――大和屋を持て成した。
大和屋とは、山田と並ぶ両替商で、京都、大阪では知らぬ者のいに
豪商である。
なるほど、服からしてその豪商は分かる。
玄関から、山田が大和屋を歓迎した。
「コレはコレは、大和屋、遠いところよく来てくれたな。」
「なぁに、今日は息子と一緒に来たんでな。
飽きはせんかったよ。」
「息子?はて、御前に息子なんていたか?」
「あぁ、義理だがな、ワシの跡取息子だ。
紹介しよう、鈴だ。」
「 や。」
「はい、何でしょうか、御主人様。」
「ほぉ、コレが御自慢の娘ですか。
コレは美しい。」
大和屋が を髪の先端から足の先まで舐めるように
ジロジロと見た。
先ほど、たまたま自慢話しをしていて是非見てみたいと
思った大和屋だが、ここまで美しいとは思いもしなかった。
「大和屋様、遠いところよくいらっしゃいました。」
「ほほ、礼儀もなっておる。
中々躾ができているじゃないか、山田。」
「そちらこそ、イイ息子を持ったみたいじゃないか。」
御辞儀で顔を上げたとき、銀髪の青年が見えた。
息子とは、この銀髪の青年のことか。
顔も美しく、気品が溢れている。
たしかに、イイ息子だ。
「じゃあ、鈴や。
と一緒にいなさい。後で迎えに来るから。」
「はい。」
「 、大和屋の息子の鈴クンだ。
仲良くしておやり。」
「かしこまりました。」
「鈴、よね?」
間違ってはいないと思うが、確認の為に疑問系で尋ねた。
「えぇ。そちらは、 サンでしたよね。」
鈴は、柔らかく応答した。
顔も美しく、気品が溢れて、そして礼儀も正しい。
買われた即席の娘と、最初からの身分差は高い。
「 でイイし、タメ口でイイわよ。」
「そぅ?じゃぁ、そうさせてもらうよ。」
ニッコリと笑う鈴に、 の鼓動は大きく跳ねた。
男でこんなに美しく、可愛い人なんて見たことがなかったから。
身体が熱くなっていくのをバレないように
は立ち上がり、棚へ手を伸ばした。
「さてと、双六もあるし、加留多もあるし、百人一首もあるけど
どれにする?」
「ねぇ、一つ質問してもイイ?」
「イイけど、何?
あ、神経衰弱でもイイわね。」
ゴソゴソと棚を漁る に鈴が口を開いた。
「さっきヤってた?あのジジイと。」
「・・・!!?」
顔を真っ赤にさせ、 はクスクスと笑う鈴を振り返って見た。
初めて来た人間にバレるヘマなんてしていない。
しかも、さっきとはえらい人が違うように見える。
鈴は の反応を見て、またクスクス笑い出した。
「何だよ、バレてないとでも思った?」
鈴は に近づき、逃げられないように両手を棚に置き逃げ道を塞いだ。
そして、唇を の耳元に持っていき低く囁いた。
「知、らない・・・。」
は、目を瞑り顔を横にそらした。
兎に角、早く鈴が立ち去ることばかり考えていた。
「ぃあっ・・・!」
瞬時に肌に違和感を感じた。
目を見開くと、鈴が鎖骨のあたりを人差し指で
愛しそうにゆっくりなぞっている。
「綺麗な肌。
あんなジジイなんかに触らせるなんてもったいないよ?」
唇を首に這わされた瞬間、 は渾身を力を込めて
鈴の胸を押して、抵抗した。
「厭っっ!!!」
「あはははははは!!!
オマエ、本当におもしれぇーヤツ!!!」
の大きな反応を見て、ついに鈴は
声を上げて笑った。
は鈴とは違い目に涙を浮かべ怒った。
「おもしろくなんてないわよ!!!(///)
何でそんなコトするのよ!!!」
「何で?
決まってるじゃん。」
鈴の瞳は の動きを止めた。
厭でも、鈴の方に釘付けになった。
「したくてたまらないから。」
「ちょ、それどうい
「ねぇ、 。」
「な、何よ?」
「俺がアイツから を買ったら は俺の物だろ?」
真面目に云う鈴を見て、 は鼻で笑った。
「・・・はっ。何云ってんの?
いくらね、鈴が大和屋の倅だからといってそれは無理よ。」
「何で無理って思うの?」
「御主人様が私に飽きてないからよ。
それに、私は御主人様にアイサレテルからよ。」
「 。」
同時に障子が開いた。
そこには、山田と大和屋の姿があった。
どうやら、用事は終わったらしい。
「御主人様。」
「鈴、淋しい思いをさせて済まなかったな。」
「いいえ、 様が鈴のお相手をしてくださったので
有意義な時間が過ごせました。」
(この猫かぶり野朗・・・。
よくこぉイケイケシャーシャーと。)
鈴の猫かぶりの上手さに は、逆に腹が立った。
冗談でも、あぁいう行為をするだなんて。
「それでは、 様。
失礼します。」
「え、えぇ、さよなら。鈴。」
いきなり、鈴に声をかけられたので はどもった声を上げた。
心臓がドクドク云っている。
別れ際のすれ違うときに、鈴が あつきの耳元で囁いた。
「ねぇ、 。
あ絶対、俺の物になるから、覚えててね。」
その顔は、美しくそして、怖かった。
コメント
愛故に愛故に大和屋 鈴夢小説を生み出しました。
私は北村より大和屋派です。
ヤバい、欲望丸出し趣味に走りそうです。
ってか、何だかちょっぴりエロいし、ってか鈴変態だし(ヲホホホホホ)
はわわわわ、何だか先が読めそうな展開の連載になりますが、
見捨てないでやってください。