高級なワインに豪勢な食事

彩り鮮やかな繕ったドレス

そして、ダンス

一度でいいから、体験したかったんだ。












『 M T I R 』






































〜、決まったぁ?」

隣りの部屋から卑弥呼の大声が の耳に響いた。
と卑弥呼のいる部屋は衣装部屋なので、豪華で防音のきいた客室とは違い
声の通りがよい。



「ううん、ごめん。まだぁ――!!」

も卑弥呼と同じように大声を張り上げた。



「早くしなさいよ、後25分で始まるんだからさぁ!!!」

「うん、わかったぁ!!!」




「ふぅ・・・。早くしろって言われても、ね〜。」

は、くたびれたように山のようにあるドレスを見た。




卑弥呼と は、後35分後に始まるダンスに変装して出場しようというのだ。
それは、始末したと思われている奪還屋たちがダンスに紛れて「M T I R」を奪還するだろうと
卑弥呼が睨み、その対策なのだ。



「でも・・・こんな山のようなドレスどれを選べばいいのよ!!!」

は再び山のようにあるドレスを泣くように見た。
此処にある、ドレスはどれも高級なドレスばかりだった。
レースのふりふりのピンクの可愛らしいドレスもあれば、あの暑い夏の清々しい空色のドレスもあれば、
大人の女性を引き立てる魔性の黒いドレスもあれば、清楚でユリのようなおっとりした白色のドレスもある。




「どうしよう・・・この白いドレスもいいし・・・この空色のドレスもいいし・・・。」

あちこち置いてあるドレスを2,3枚取り大きな鏡の前で は、持ってきたドレスを自分にあてた。
ドレスを着るために、 はいつも着ている服を脱いで、今は白いタンクトップを着ている。
鏡は大きく、そして広いので のような小柄な身長を頭のてっぺんから、
足のつま先まで全てを写した。









「う″―・・・。やっぱり、この空色か黄色だよね・・・。」

「そうですか?」

「うん、だって空色綺麗だし、黄色は可愛いけど、
子供っぽいのが玉にキズなんだよね。でも、捨てきれない。」

「私は、貴女は紅が似合うと思いますけどね、血のように真紅がね。」

「ちょっと、紅なんて私には似合うはずが・・・な・・・い。」

「どうかしましたか? ?(超笑顔)」













きゃあああああああああああああ!!!!!!!!!!!
エッチ、馬鹿、変態!!!!!!!!!」

は急いで着ようと悩んでいた空色のドレスと黄色のドレスを自分の身体を隠すように覆い、
自分の身を小さくするように座った。

何故なら・・・




「変態とは、心外ですね。(エッチはいいのか!?)悩んでいる貴女にアドバイスをしてあげたというのに。」

空色のドレスと黄色のドレスどちらかを着ていこうと悩んでいたときに、
何事もないかのように赤屍が入って来たからだ。
赤屍が顔を真っ赤にしている を見てクスクス笑った。




「何がアドバイスよ!!!っていうか、何で貴方が此処にいるのよ!?「M T I R」は!?」

が楽しそうにクスクス笑っている赤屍を吼えるように言った。



「「M T I R」ですか?これは、私が持っていますけど(ニッコリ)」

赤屍が、黒く長いマントに手をいれ「M T I R」が入っている
箱を に見せた。(四次元ポケット!?)




「ったく、ビックリさせないでよ。」

「クス 私も流石に仕事は捨てられませんからね。」

安心した を見て、赤屍は再び「M T I R」を黒く長いマントに手をいれて収めた。




「っていうか、何のつもりよ!人の着替え覗きに来たっていうんじゃないでしょうね!」

「覗きとは失礼な、貴女のことですからどうせドレス選びに困っていると思ったんですよ。」

赤屍は、コツコツと山のようにあるドレスへ向かった。
そして、 に合いそうなドレス(紅色限定)を探し始めた。



「う″っ・・・、た、たしかにそうだけどさ。」

は図星の顔をし、ドレスを探す赤屍の背中を見た。



「ならば、いいじゃないですか。コーディネートは私にまかせてください。」

赤屍は、一枚の血のような真紅のドレスを一枚選ぶといまだうずくまっている
の方に近づいた。



「いいよ、いいってば!!!」

近づく赤屍に向かって は、首を横に何回も振った。
しかし、赤屍との距離はだんだん縮まり、遂には の目の前まで来て の前にかがんだ。
かがんだ赤屍の視線は、うずくまっている と変わらない視線だった。

がドレスを持っている手の力が自然に強くなった。




「そう言わずに、着てみてください。きっと貴女にピッタリですから。」

ニッコリ笑って赤屍が笑った。



「いや、マジ結構ですから、「M T I R」を護ってください(滝汗)」

はひきつった顔で、赤屍から逃げるように少しずつ動いた。
それを、赤屍は見逃さなかった。

すぐに赤屍は が逃げないように手首をつかんだ。



「どこにいかれるんですか?まだ着替えてもないのに。」

「い、いや、ですからマジ結構ですから、ね。」

これこそ、蛇に睨まれる蛙だってばっと は思っていた。















「・・・着ないのなら、今から私が貴女に(放送禁止用語)して無理矢理(放送禁止用語)ますよ?
 後、(放送禁止用語)して(放送禁止用語)もさせていですね。
(放送禁止用語)させて(放送禁止用語)ですね(うっとり)
まさにめくるめくる大人の世界(うっとり) (放送禁止用語)も試してみたかったんですよね。

 まぁ、私はそっちの方が断然いいですけどね(ニッコリ)さぁ、どっちを選ばれますか?」

「・・・・・・・・・・・・・(滝汗)」





―暗転―











「もぅ・・・何でこうなるのよ〜(涙)」

現在此処は、更衣室。
は、今にも泣きそうな顔をして、
赤屍の持ってきた血のような真紅のドレスをうらめしそうに見た。
赤屍の要求を断ったら、嫁にいけない身体にされる(!?)ので、
は渋々赤屍の選んだドレスを着ることにした。

流石に も嫁にいけない身体にされては困る。




「どんなかんじですか?」

赤屍が、更衣室のカーテンから頭だけの覗かしてきた。



「だぁぁぁ!もう、見ないでよ!!!!」

それを見て は思いっきりカーテンを閉めた。
の反応が面白いらしく赤屍はクスクスと笑った。



「早く着てください。あと、20分しかありませんよ。」

「えっ!?マジ!?・・・もぅ、知らない!!!!」

そういうと は、紅色のドレスを(やけくそ気味)着た。











3分後(早いか遅いか微妙な時間)





「着たよ。」

がうわずった声を上げた。



「そうですか、なら早く出てきたらどうですか?」

の今の顔の表情を思い浮かべて赤屍は笑みを浮かべた。



「・・・絶対似合ってない!!やっぱり脱ぐ!!!」

「(放送禁止用語)してもいいんですか?」

「は〜い、今すぐ出てきま〜す(滝汗)」











フサァ




「!!」

カーテンの中から恥ずかしそうに出てきた を見て赤屍は声を失った。
いつもとは違い、 の身体のラインがよく分かり、引き締まったウエストに、引き締まった二の腕、
そして、綺麗な鎖骨、誰にも汚されていない白いスベスベの肌。
赤屍が選んだ紅いドレスは、それを引き立たせる程 に似合っていた。

はっきり言って美しかった。





「ど、どう?」

が恥ずかしそうに下を向いて赤屍に尋ねた。




「今宵、貴女を私の下で咲かせたいですね。」

赤屍さんセクシャルハラスメント超えてますよ、この発言(滝汗)




「やめろ、変態。っていうか真面目に答えろ(怒)」

イケナイ方向にモノを考える赤屍に目覚めの一撃チョップをくらわした。



「冗談ですよ(嘘付け)、とても似合ってますよ。」

赤屍は、ニッコリ に微笑んだ。



「ありがと。」

は、頬を赤く染めた。




ドレスを着たあと、赤屍にその他のコーディネートをしてもらった。
いつも下ろしている黒い長い髪はアップされ、ドレスに似合うピンク、淡い赤色のメイクをしてもらい、
靴は真紅のヒールを選んだ。
コーディネートをする最中にそんなこともできる赤屍に尊敬と感心をし、何より 自身
自分がどのように変身するか期待と緊張に胸が膨らんでいた。




「できましたよ、鏡のほうを見てください。」

赤屍に鏡を見るように指示され、 はゆっくり目を開いた。













「!?」

は鏡に映っている自分を見て固まった。



「どうですか?」

「これが・・・私?」




鏡に映ったのは、いつもの自分とはまったく似つかないものだった。
アップされた黒い長い髪、メイクされた肌。自分とは思えなかった。
は、口をポカンと開けたまま満足そうにしている赤屍に尋ねた。



「そうですよ、これが貴女ですよ。」

「へぇ〜・・・これが私かぁ・・・。」

は、鏡に両手をつかせ鏡に映る自分の姿を照れくさそうに見た。




「あとこれをあげます。」

の手をとり、赤屍は に「あるもの」を握らせた。
硬くて、冷たい感覚と感触があった。
赤屍の手が の手から離れると は、ゆっくり手のひら見た。





「これ・・・ネックレス?」

赤屍から受け取ったものは、
銀色の鎖で真ん中に小さな赤い宝石がある可愛らしいネックレスだった。
赤い宝石は、証明の明かりを反射し、キラキラと光っている。
作り物でなければ、本物のルビーだろう。



「お守りですよ、うまくいくことを祈っています。」

そういうと赤屍は更衣室を出て行った。





「うわ、 すっごいじゃん。」

「ん?」

赤屍からもらったネックレスをつけたときに更衣室が勢いよく開いた。
そこには、自分と同じように着飾っている卑弥呼の姿があった。

どうやら、 があまりに遅いので迎えにきたらしい。
卑弥呼は の傍に寄り、いろんな角度から をジロジロ見た。




「そ、そんなにジロジロ見られると何か恥ずかしいんだけど・・・。」

ものめずらしそうに自分を見る卑弥呼を見て慎水は恥ずかしそうに言った。



「え、だって のドレスアップ姿なんてなかなか見れるもんじゃないでしょ?」

「そういう、卑弥呼だって。卑弥呼のドレスアップ姿もなかなかレアものじゃないの?」

「あはは。たしかにそうだね」




卑弥呼のドレスは のとは違い古代エジプトの皇妃が着ていたようなドレスだ。
まるで王冠のような黄金色のアクセサリーを頭に被り、白いチョーカーを首に巻き、
耳には大ぶりのイヤリング。
見た目は美しいというよりワイルドで誇り高い姫君というかんじだった。





「ダンスパーティーの会場に入る前にいくつか忠告しておくわ。」

ダンスパーティーに向かう途中に卑弥呼が に言った。
あやうかった。卑弥呼がそれを言わないと はダンスパーティーに夢中だっただろう。



「うん。」

「蛮達を見つけても会場の中では戦闘しないこと。客に何かあったら仕事やりにくくなるからね。
 後は、できるだけ一人で戦おうとしないで。奴らはきっと次は本気でくるから、いいね。」

「了解。」

「じゃあ、行くわよ。」





卑弥呼は思いっきりダンスパーティーへの分厚い扉に手をかけた。
ドアはギィギィと重々しく開き、中の証明の光がふつふつと漏れてきた。



その光は、栄光への道かそれとも・・・


コメント
雨:ごめんなさい、皆様。
  蛮さん出すとかいいながら出せませんでした。
蛮:なら、いつ出すんだよ(怒)
雨:次っ次!!
蛮:そういってまた出さねーんだろうが、え?コラ?(グリグリ)
雨:ちゅぎ、ちゅぎじぇったいじゃすから(涙) 訳:次、次絶対出すから
蛮:次は俺様が出るからな、っていうか出せよ(怒)