はるか、遠き昔

欄華御前という女性術士ありにけむ

東洋と西洋の妖を煉合せ

創りあげた人あるまじき根源を

宵爛軒藷法と名づきしむ

その力

光の如く都を火の海と変え

あまたの地上に生きるものに神の裁きを下しけむ

その力

物の怪 鬼の力なり



















『 M T I R 』


























「札ぁ?え!?もしかして、お金!?」

が取り出した数枚の札を見て、銀次はお札と勘違いした。



「馬鹿!!そんなわけねーじゃねーか!!!!油断するな!!!」

札をお札と勘違いしてすっかり気が緩んだ銀次に、蛮が煥発を入れた。



「う〜〜ん、本当に貴方達仕事しにくいわね。卑弥呼の言うとおりだわ。」

が、小さくため息をついた。




「てめーも油断すんじゃねーぜ!!!スネイクバイト!!!!」

蛮が、 の後ろに回り攻撃の十八番 「スネイクバイト」を発動させた。
辺りにあった樽や脆くなった倉庫の壁が一気に粉々に砕かれた。




「けっ、何が業界TOPクラスだよ。弱すぎて話しになんねーぜ。」

蛮がてなれた手つきで煙草に火をつけてふかしはじめた。



「オイ、銀次。早く卑弥呼のとこに行ってブツ奪還すんぜ?」

蛮がくるっと後ろを向き銀次に話し掛けた。








「ば、蛮ちゃん・・・。」

銀次が、震えながら指差した。
銀次は、口が開いたまま固まっていた。



「あ?」

蛮が銀次の指差すほうを見た。










「なっ!?」










電信柱の頂上に、余裕の笑みを浮かべている の姿があった。
そこには、さっきまで自分の前に居たはずの がいたのだ。
蛮も銀次同様に固まってしまった。





「貴方は金髪くんとは違って殺る気みたいね。上等、うけて立つわ。」


は、そういうと腕を前に出し、人差し指と中指で数枚の札をピンっと立たせた。
深く目を閉じ一瞬にその凛とした黒い瞳が大きく開いた。
そして、一気に電信柱から飛び降りた。














「汝 風を守護するもの 汝 自由人なり クテタリヤ アテクテタ

 汝 風なり 我を覚醒させるものなり  デイメンド・アクタ!!(風の怒り 風の叫び声)」












「銀次!!逃げろ!!!!」

蛮が走りながら銀次に逃げるように言った。





しかし、時すでに遅し―――

が唱えた呪文と同時に蛮と銀次に巨大な突風が二人を襲った。
瞬時に起こったことなので二人は何がなんだかわからなかった。
















「う・・・ば、蛮ちゃ・・・ん・・・。ゴホッ!!」

突風によって倉庫の壁におもいっきり叩きつけられたので銀次の発言する
言葉は途切れ途切れだった。




「大丈夫・・・かよ、銀次・・・?」

蛮も銀次同様に突風によって倉庫の壁におもいっきり叩きつけられたので
言葉が途切れ途切れだった。



「あはは・・・何とか・・・でも、大ダメージってかんじ?
 おなかすいたし・・・。」

銀次が、あははと苦笑いをする。



「ちっ・・・これは、あんときみたいについてねーなぁ・・・。」

蛮が「女神の腕」奪還のときのコトを思い出した。








「小娘と思って甘くみてたでしょ?人はみかけによらずって言うのよ?」

は、蛮と銀次に近づいてきている。




そして、再度札をピンっと立てた。
近づくということは・・・イコール止めを刺すということだ。








「クソッ、オイ銀次。此処は俺が引き止めるから
てめーは先に船に乗り込め!!」

蛮は、ふらつく体を気力で持ち直し立ち上がった。



「え!?で、でも!!」

「いいから、小娘ごときに殺られる俺様じゃねーことぐらい知ってるだろうが。」

悩む銀次に、蛮はいつもの余裕を見せた。





「・・・分かったよ、蛮ちゃん。」

そういうと銀次は、今出せる全速力で船に向かって走り出した。





「えらい余裕ね、その怪我で。」

「けっ、小娘如きの怪我でくたばってられるかよ。」

蛮が の方を向いた。



「フフ、たしかにそうね。」

が札を上に掲げた。






「その技・・・「「宵軒爛藷法」」って言うんだろ?」





の体がビクっと一瞬反応した。

「アラ、よく知ってるわね。その通りよ。私は、「「宵爛軒藷法」」使いよ。」

が、札を持っていない手を胸にあてた。




宵爛軒藷法使い

東洋の魔術と西洋の魔術を「札」で操れるといわれている 
魔術界では、頂点に立つ技なのだ。
それを扱うには、生まれてすぐから修行が開始され、
一人前になるのは、早くても20歳からだと言われている



しかし、 は違った。
宵爛軒藷法使いの父と母の間に生まれた は、14歳で宵爛軒藷法をマスターしたのだ。
その実力は、歴史最強と言われている位だ。








「知っているなら、宵爛軒藷法の実力ぐらい知ってるでしょう?」

が再び構えた。







「クソ・・・スネイクバイ」






が蛮の懐からニョキっと出てきた。

「遅いわよ、全然。」

そしてニヤリと笑った。







コメント
雨:こんなに更新したのはじめてだな〜
蛮:オイ・・・何で主人公の俺がやられ役なんだよ(怒)
雨:え・・・だってそうしないとすぐ話し終わるよ??
蛮:いいじゃねーかよ、お前の全然楽しくねーんだし
雨:ぐ、い、痛いトコ突くな・・・
蛮:ともかく俺は無事なんだろうな
雨:今んとこは駄目だけどね
蛮:スネイクバイト!!!!!!!!!!
雨:(土に還りました)