ねぇ 蛮
こんな私でも
心配してくれる仲間がいるの
それって
嬉しいコトなんだよね?
『 M T T R 』
「赤屍!!卑弥呼!!」
蛮の腕の中で はパッと瞳を輝かせた。
それを見て蛮は、面白くなさそうにチッと舌打ちした。
「 、今助けるからね!」
卑弥呼が毒香水を構えて蛮を睨みあげた。
「はっ!」
がスキを狙って蛮に拳を打ち込んだ。
しかし、蛮は の一瞬の殺気を見逃さず
の鋭い拳を大きな手で受け取った。
「無駄なコトしないほぅがイイぜ?」
繋がっている蛮と の二人の手は力が押し合いブルブルと震えていた。
しかし、 の目には先ほどと違い闘志が宿っていた。
「云ったでしょ?
こぅ見えても負けずキライって!!」
の大きな瞳がカッと大きく見開いた。
封じられていない左手で更に一撃喰らわそうと
腕を振ったその時――――――
ドーン
大きな爆発音と共に船が大きく揺れた。
何処かで故意な爆発があったと思われる。
アナウンスがないところ浸水していないようなので
沈没の恐れはない。
「爆弾!?」
卑弥呼は赤屍をチラって見た。
赤屍は卑弥呼の視線に気づき
その大きな帽子をクイっと挙げて首を横に振った。
「いいえ、私がやったんじゃありません。」
飛び散る破片を余裕で交わしながら赤屍は云った。
「じゃぁ、誰が?」
「俺たちそこまで金ないよ!!!」
爆発に気づき隣の部屋から銀次が大真面目に答え出てきた。
バコ
「威張るな(怒)」
蛮が怒りの鉄拳を自信たっぷりの銀次に喰らわせた。
銀次は蛮にしばかれた頭を苦々しい顔で抑えた。
蛮がギラっとドアに視線を泳がした。
「まぁ、考えられるこたぁ・・・。」
ガタン!!
ドアを蹴破って現れたのは、拳銃やナイフなどを持ったいかにも悪そうな輩。
蛮たちを見るやいなやすぐに食ってかかって来た。
「『M T T R』ヲヨコセ!」
ドゴっ
蛮の一撃でかかってきた一人のカタコトの日本語を喋る男は倒れた。
綺麗に急所を突いており、男は口から血を流し
二度と立ち上がるコトはなかった。
「中国マフィアだな。」
「やれやれ。わざわざ殺されにご苦労な方々ですねぇ。」
赤屍の持つメスが蛍光灯に妖しく反射した。
言葉とは裏腹に赤屍は愉しそぅに笑みを浮かべた。
「此処は私たちに任せて は、『M T T R』を守って!」
迫りくるマフィアを卑弥呼は、毒香水の一つ『火炎香』で燃やし
を守り盾となった。
はコクンと静かに頷きその場を足早に立ち去った。
「 !!」
立ち去る を見て、蛮はその後を追おうとした。
その瞬間一つの殺気が蛮に向けられた。
ザザザっ!!!
足元に、数本のメスが深々しく突き刺さっていた。
蛮はギロっと自分の向かい側にいる赤屍を睨んだ。
「美堂クン、邪魔しないでください。」
「はん。邪魔してんのは、テメェだろーが。」
「それは、貴方の方ですよ。」
「ははーん。俺が を拉致ったコトキレてんのか?」
「・・・。」
図星らしい。
赤屍氏の笑みが更に笑みになった。
完全にキレたみたいだ。
「コノ野郎ドモ!!!
コノキム=ジョンイル様ヲ無視スルナ!!!!」
キム=ジョンイルと名乗る丸々と肥えた中年のマフィアは
大ぶりのバタフライナイフを掲げ
蛮と赤屍にかかってきた。
「ウゼぇよ!」「煩いですよ!」
キム=ジョンイルは、蛮の(怒りの)スネイクバイトと赤屍の
(絶対零度+マジキレの)メスの嵐によって倒れた。
威力はいつもの倍だったりする。
「貴方には常識というのが欠けてますね。」
「はん。テメェに常識が欠けてるなんて、云われたくねぇーよ。」
「本当に腹の立つ方だ。」
ドンという音と共に辺りは大きな粉塵が舞い上がった。
外は客が爆発で冷静さを失い混乱の渦にあった。
ある客は、乗務員のえりを引っ張っており、ある客は子供を抱きしめ
声が上げて泣きだし、ある客は海に身を投げている。
はその渦の中を押し切って『M T I R』が保管している
部屋へ向かった。
バタン
「!?」
そこには、黒い服に銃やナイフを持った男たちの先客があった。
コイツらも中国マフィアの一味だ。
手には『M T I R』と思われる
薄緋いダイヤモンドをしっかりと持っている。
「コロセ!」
を見るやいなや中国マフィアたちは、 にかかってきた。
動じるコトなく は、構えた。
「たぁっ!」
の気合の言葉と同時にマフィアはすべて地面に倒れた。
流石に痛かったのだろう、 は赤くなった手を何度も振った。
「意外に弱いのね、マフィアって。」
未だ地面に倒れているマフィアを見て吐き捨てた。
の中のマフィアのイメージは、かなり強いイメージがあったのだろう。
「・・・コレが・・・『M T I R』」
そして、マフィアの一人がしっかりと握っている
『M T T R』を剥ぎ取った。
薄緋い・・・いや、淡い桃色の綺麗なダイヤだ。
光の反射の加減では薄緋にも見え、または血のような赤々しい色にも見える。
大きさは5センチ程度だが、その美しさは変わらない。
厭でも、見入ってしまう程だ。
遥か昔、中世の世で騒がれたのも分かる。
「・・・綺麗・・・吸い込まれそう・・・。」
ガシっ!!!!
「!?」
瞬間生々しい感触が の脳に響き渡った。
振り返るとそこにはさっきまで倒れていた中国マフィアが の足を掴んでいた。
「うっ。」
は独特の腐食した匂いに顔を歪ませた。
何と、中国マフィアたちは・・・ゾンビ、生きる屍となっていたのだ。
生々しい感触は、皮膚が腐ったものだ。
「うぅ・・・」「あぁ・・・」というこの世のものとは思えない
姿と声で にヨタヨタと確実に近づいてきた。
部屋の中に飾ってあった青銅の剣を手にし、
はゾンビたちに斬りかかった。
「はぁ!!!!」
グシュ ブシュ
手に伝わる感触がとても不快だった。
しかし、何もしなければコッチが殺される。
生きるためには、殺すしかないのだ。
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・。」
荒い呼吸をし、 はその場に座った。
腐食の匂いと血の錆びた匂いが部屋には充満していた。
だって万人ではない。
こんなトコロに耐えられる筈は到底なかった。
今ある力を振り絞ってドアのノブに手をかけた。
ガシっ!!!!!
「い、いやぁぁぁ・・・あぁぁっっ・・・あぁっ!!!!」
ゾンビたちは の手、足、身体にしがみ付いてきた。
斬っても生きていたのだ。
の抵抗する力は虚しくズルズルと引きずられていった。
「誰か・・・誰か助けて・・・・!!!!」
拘束されても口は動く。
は、必死に声を張り上げた。
ゾンビたちは「シャー」と不気味な声をあげ
に襲いかかってきた。
は思い切り瞳を閉じた。
「・・・やだぁっ・・・あぁっっ・・・!!!!
助けて・・・誰か・・・ぁ・・・
蛮!!!!」
目を開くとそこには、自分の身体を包み込みこんでいる蛮の姿だった。
口の開こうとしたが、蛮が己の口で の口を塞いでいるので
声は出なかった。
蛮のその行動に抵抗できなかった、いやしなかった。
厭じゃなかった。
むしろ・・・
「・・・どぅして来たの?」
長い口付けを終えて は、甘い息を吐いた。
蛮は の細い身体を無言で思い切り抱きしめた。
「・・・オメェの煩ぇ声が訊こえたんだよ。
で、いてもいられなくてよ。
・・・悪ぃかよ。」
こみ上げてくるこの想い
ずっとずっと分からなかったモノ
いや
怖かったんだ
忘れていたんだ
失う恐怖を知っていたから
あぁ
この暖かい想い何て云おう―――――――
「ううん・・・
嬉しい・・・。」
は蛮の想いに答えるように
思い切り蛮の背中に腕を廻し抱きしめた。
そして、お互いに顔を向き合わせもぅ一度
唇を重ねあった。
今度は深い深い甘い口付け。
蛮に云われたからじゃない。
自身が、そぅしたかった。
ドン
「「!?」」
頭上で再び爆発が起こった。
蛮がすかさず をお姫様抱っこをし
落ちてくるコンクリートのガレキをよけていった。
一分もせず壊されたガレキはすべて落ちた。
天井にぽっかりと大きな穴が空いた。
「!?」
大きな穴の崖っぷちに見たコトが
ある人物が を見下していた。
は目を細めて立っている人物の記憶を
探っていた。
偶然かその時に黒い雲に隠れていた月が
ある人物を照らした。
丸々と肥えた身体
黒々と生えている顎鬚
そして、50代の社長のような男
「依頼人!?」
雨:おぉー、イイねぇー!!!
チューだよ、チュー!!!(萌)
蛮:ケッ。やっとまともなヤツになったぜ。
雨:・・・(話題を変えよう)
蛮:オイ。
雨:はい?
蛮:次でラストなのか?
雨:・・・さぁ?
蛮:・・・(怒)
コメント
私的更にラブ度アップいかがでしょうか?
チューしまくりですよ!!!!奥さん!!!
もぅあかんです、鼻血でそうです(ドクドク
何気に蛮vs赤屍をやってみました。
やはりヒロインを巡る強奪戦萌えますなぁ・・・(逝ってよし)
この蛮vs赤屍を楽しみにしている方々がいるようだったのですが
あんまり入れなくてすみませんでした(m__m)
蛮サンが照れて告るところが可愛いvvv
ってか「シャー」って何!?!?!?(爆)
次に『M T I R』の本当の意味を暴露する予定です。