「1億だ。電化製品 森永グループさんならそれくらい軽いだろ?」
『娘は、娘は無事なんだろうな!!!』
「アンタんとこの娘は、今のところ無事だぜ。
今のところはな。」
『ま、待て。せめて声
ピっ
犯罪都市 東京
強盗、性犯罪、売春、援助交際、女という立場を使う詐欺、詐欺、強奪、
拉致、麻薬中毒者、麻薬密売人、テロリスト、オヤジ狩り、誘拐、殺人
暴走族、マフィア
「ふぅん、うぅぅん、うぅん!!!」
「よかったなぁ、身代金は出してもらえるようだぜ。」
金、復讐、好奇心、借金返済、弱者を毟る快感、優越感
人間の汚い欲望が産みだした行為の根源
飽きることなく続く宴
弱者を甚振る快楽の宴
「ふ、ぅぅん!!!うぅぅん!!!」
「しかしよぉ、俺の顔を見られたからには…」
快楽の宴への代金は、命。
「お前は死ぬしかねぇよなぁ。」
「んんんんんんんんんんーーーーーーーー!!!!!」
「ちょっと、待ちな!!!」
Alice Clock
「て、てめぇー!!?何者だ!!?警察か!!?」
男が大声を張り上げた。
ヤバい、証拠隠滅ができない。
男はとても焦った。
自然と拳銃を握る手に汗が湧き、震えた。
しかし、月の光でチラっと映ったのは、男が恐れている警察ではなく、
セーラー服を着ている何処にでもいそうな女子高生だった。
「はっ、はははっははははは!!!
脅かすんじゃねーよ!!!」
よかった。
男は心底そう思った。
どうせ、援助交際や何やらで遅くまで男といた女子高生に違いない。
この人質がうめくのを聞きつけて此処に来たのだろう。
もしくは、持っている正義感からだろう。
どっちにしろ、この女子高生は運がない。
人質と一緒に消してやる。
男は、拳銃を持ち直した。
そのとき、サァーっと風が吹き月を隠していた暗雲が風に攫われた。
「…」
男は声を失った。
月の光によって照らされた女子高生は、それは美しかった。
黒く長い髪は、首のところで丁寧に縛られており、
大きく鋭い黒い瞳、整った顔、象牙の肌、赤い唇。
その容姿にセーラー服はとてもマッチしていた。
赤いリボン、黒いライン、そして…足首までにいたるスカート。
辺りには、吹き通る風の音、その旋律に乗って女は口を開いた。
「うるせぇな。」
美しい容姿と同様にアルト音程の声。
美しい容姿と裏腹の汚い言葉。
サギか!!?男はそう思った。
そして、あろうことか女は、男と少女に近づいてきているではないか。
一人二人殺すなんてかわりゃしない。身を固くさせ男は女に拳銃を向けた。
「近づくな!!!」
「あたしに命令するな。」
男の怒鳴り声と拳銃に、女は臆することなく更に距離を縮めた。
こんな女、いや人間初めてだ。
今までの男の経験なら、人は皆拳銃を恐れる。
男は、その恐怖する顔が大好きだった。
中でも、助けを求め、泣き媚びる女は特に。
快楽の絶頂
しかし、今日になって男は生まれて初めて、恐怖を知った。
「ヘ、ヘヘ、最近の女子高生は、御口がなってないようだな。
御嬢ちゃん、俺の相棒が唸る前に消えな!!!」
モゥ一度俺ニ快楽ヲ
女ガ泣キ媚ビル顔ガ見タイ
「厭だね。」
パン
男が放った銃弾が女の頬を掠った。
少女の更に黒く鋭くなった瞳が男へ向かった。
男は女の姿を見て、声を立てて笑った。
「は、はははははははははっはは!!!!!
ほら見ろ!!!俺の云うとおりにしてりゃぁ、その美しい顔が
傷つかずにすんだのによー!!!」
「さぁ、次は何処に充ててほしいかな?
売春制服か?胸か?それと
ドシュゥゥゥゥゥゥッッッ!!!!!
「ゴホォッォォォッ――――!!!!!ガァァァァァァァッ!!!?
ウォォォォアアァァァっっ!!!!
腕が……腕がぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!!!!!!」
正に一瞬の出来事だった。
先ほどまで何ともなかった自分が刹那地に倒れ、全身に引き裂かれるような
痛みと右腕がふっ飛んでいた。
人間の技ではない。
コイツ、悪魔か!!?
ガチガチと止まらない歯音と心臓の音がリアルに男に流れた。
「…もっぺん云ってみな、あぁ!!?
今度はその口、引き裂いてやるぜ?」
泣いている男を見下し女は云った。
そして、人質になっている少女の口や身体を拘束しているものを取り払って
先ほどとは思えないほどの優しい顔と声で少女を抱きしめた。
「もぉ、大丈夫よ。」
「ひっ…く……うわぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!」
「よーく、がんばった。さぁ、御家帰ろう。」
少女は、安心したのか大声で泣き始めた。
こんな小さな身体でこんな幼い少女を、女は怒りを噛み殺し
泣きじゃくる少女の頭を撫ぜた。
「小娘が、調子こいてんじゃねー!!!」
振り返ると男が荒い息を立てながら拳銃を女と少女に向けていた。
少女は女のセーラー服をギュっと握り締めた。
「…うっざー。しつこい男ってさー、嫌われるよ?」
「俺の腕をこんなんにしやがって…絶対殺してやる!!!!!」
「はっ、誰にもの云ってんの?」
「てめぇーだよ!!!!」
「そこまでだ!!!!」
「なっ!!?」
「誘拐婦女暴行殺人犯、山田 太郎。
大人しく逮捕されろ!!!!」
「おー、グット・タイミーング!」
凛とした声と共に現れたのは男、山田が恐れた警察だった。
女が来る前に呼んだのである。
男の顔は青ざめた。
そこからは、山田は何の抵抗もできないまま大人しく御縄についた。
無事一件落着ついたことを見て少女をおんぶしてその場を後にした。
「てめぇ、一体…何もん、だ?」
女が立ち去ろうとするのを見て山田が声をあげた。
男の質問に対し、女は振り返りニヤりと笑い応えた。
「姓は、 名は、 。
奪還屋、【新宿ブラッディ・メアリ】たぁー、あたしのことよ!!!」
コメント
さて、始まりました!!!
第二段連載「アリス・クロック」
きゃー、最初っから意味不明(…)
1年前からネタを暖めてまして、ついに我慢できずにアップしました。
猟奇殺人、ミステリー、あぁー一度でイイのでやってみたかったんです!!!
ドキドキできるような作品にしたいと思いますのでどうか最後まで見届けてくださいませ!
次から本編に入ります!うまくできればよいですな。