黄花椿


私たちのイメージの中に「椿」と言えば赤い花だと言うことが当たり前のように思われていました。これが昭和53年頃発表になった幻の椿「黄色の花の椿」が中国に存在するとの報道がされ、マニア、愛好家を狂わせた逸品であった。 その後、津山博士によって日本に導入され今日にいたっています。 
黄花椿の話題は世界を駆け巡り、黄色い椿はベトナムにも存在することが判明して、八重の金花茶として日本に導入され、親しまれています。
名前はフラバとクックホンエンシスとがありますが、少し見た目にはどちらがどちらと見分けがつき難いものです。更に中国からは、頂生金花茶・扶綏金花茶など多くの黄色の椿が輸入され今日に至っています。
 私もこの黄色椿に魅せられ、下記の数種を集めてきました。たとえば、金花茶でも中国から直接「穂木」を持ち帰り接木したものや、「金花茶の実」を
持ち帰り実生にて繁殖させたものまで、少し系統の異なったものもあり、花型、色などすべてが同一ではありません。
平成21年3月に富山県南栃市井口で日本ツバキ協会主催の「ツバキサミット」が開催され、立派な原種椿の温室を見学することが出来ました。
その温室内には、中国やベトナムで発見された白・赤・黄色の原種が所狭しと植栽され、温室内でもあり、素晴しい花で迎えてくれました。
 噂通りの温室であり、椿に魅せられたものとして、唖然とするような素晴しいものを見ることが出来ました。

見学時撮影した写真がありますので、雰囲気だけでも味わってください。


金花茶
(きんかちゃ)
中国広西省から昭和57年頃日本に導入され愛好家に親しまれ、育てられています。 この花は、日本の椿にない黄色で、おしべはオレンジ色にも見える見事な黄色花である。
 こうした変わり花であると同時に花弁も厚く形が崩れないのも特徴です。ただ、栽培する上において寒さを嫌います。冬場の管理をしてやらないと枯死してしまいますので注意が必要です。この椿は姿、形から見るととても椿と思えないような、お茶の葉を大きくしたような葉が特徴です。
Chrysantha
原産地:中国
キバナカイドウツバキ

原産地: ベトナム

現在日本に導入されている黄色ツバキの中では一番濃い黄色のツバキと思われます。
この写真は伊豆大島で開催されたサミット会場で展示してあったものです。
日本への導入経路などについてはまだ調査不足です。

扶綏金花茶
(ふすいきんかちゃ)
中国南寧市から平成6年に日本に導入されました。広西の扶綏県で発見されたものです。
 この花は、淡黄色~白色で10月から12月頃の開花とありますが現実は2月~3月ごろの開花です。
 花は非常に小輪で、葉も金花茶のようになく非常にコンパクトな木です。ただ、栽培する上において寒さを嫌います。
冬場の管理をしてやらないと枯死してしまいますので注意が必要です。
原産地:中国
黄花茶
(きばなちゃ)
この椿は八重咲きの黄色花として、ベトナム北部で発見され日本に導入されたものです。
花は小輪(5~6cm)で15~16弁の八重咲きで3月から4月に開花します。開花初めは、写真のように素晴らしいプロポーションですが、開花が進むと、平開しますので多少形が崩れます
 この椿も、日本の椿とは全く異なった枝葉であります。 
この椿も金花茶同様に寒さの注意(管理)が必要です。
通称:フラバ
  flava
原産地:ベトナム
黄花茶
(きばなちゃ)
この椿は八重咲きの黄色花として、ベトナム北部
で発見され日本に導入されたものです。
花はフラバよりも一回り大きくて15~16弁の八重咲きで3月から4月に開花します。開花初めは、写真のように素晴らしいプロポーションですが、開花が進むと、平開しますので多少形が崩れます
 この椿も、日本の椿とは全く異なった枝葉であります。 
この椿も金花茶同様に寒さの注意(管理)が必要です。
  花の径は7~8cm
通称:クックホンエンシス
C,cucphupngensis原産地:ベトナム
クエホンエンシスquephongensis 花は黄~淡黄色で花弁が11~14枚で、葉は非常に大きく垂れ下がるような形状にある。
日本に導入は2001年となっています。
開花時期としては、3月頃の開花。
原産地:ベトナム
タムダオネンシス
tumudaongensis
花は黄色~淡黄色で金花茶似の極小輪の花をつけます。
花計は2~3cm程度で丸みを帯びて整った形をしています。
又葉についても、金花茶に非常によく似た形状であり、樹の
勢い、樹形は金花茶と比較できないほど整っております。
原産地:ベトナム
平果金花茶 花は淡黄色で極小輪で花弁は5~8枚の一重の平開咲きである。金花茶の中でも花形は
一番小さい花ではないでしょうか?。樹形は、葉も小さく鉢植えで楽しむには最適品種であろう
さらに、花付も非常に良く室内で育てれば非常に育てやすい品種です。
開花時期としては、10月~2月。
原産地:中国
毛籽金花茶 花は黄色で小輪の抱え咲きで、非常に整っており、左記の写真のような形を維持して楽しまして
くれています。葉の形は、金花茶より小ぶりで、樹形全体からすれば、コンパクトにまとまっており、
鉢植えで育て、管理すれば樹形の安定などもあり、室内に置けば鑑賞用に十分活用できると思います。
原産地:中国
ペトロッティ       petelotii 1924年発表品種であるが、幻であり、1995年10月に再発見された。 葉の長さは10.5~12センチ
メートルで幅は5~6センチメートルの大葉で、花は濃い黄色で径4~5センチメートル程度で花粉は
少ないようである。(ベトナムとでは気候の違いで少ない?)
温暖な地を好み、寒さには弱いがフレームなどで覆いをすれば冬を越すようです。
原産地:ベトナム
凹脈金花茶 花は淡い黄色で底がやや赤味がった部分もあり、気温によっては黄色が非常に濃くなる品種である。この椿の特徴としては、葉脈が細部まで深く溝状の脈になっていてこの名前となったと言われている。
1994年に日本に導入されたものです。特記事項としては、フレーム内で育てることが必要と思われます。
原産地:中国
弄崗金花茶  花は白色にピンクの斑が薄く入り、小輪の花が咲きます。葉は金花茶同様に大きく
脈がはっきりと見える。花の開花時期は10月~咲き始め年内には花は終わります。
非常に貴重な品種と思います。
原産地:中国
いのくち椿館 原種温室内風景 原種温室内の金花茶風景 ムラウチイの樹木